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2016年度 渋谷区予算編成に関する要望書

日本共産党渋谷区議団は10月30日、「2016年度渋谷区予算編成に関する要望書」を長谷部区長に提出しました

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 安倍政権の数々の暴走に区民の不安と怒りが広がっています。憲法9条破壊の戦争法(安保法制)を、立憲主義と6割の国民の反対を踏みにじって強行した安倍政権への怒りの声はやむどころか一層拡がっています。日本共産党は、戦争法廃止で一致する政党、団体、個人に「国民連合政府」を呼びかけ、実現するために全力をつくします。

 消費税の8%増税も国民のくらしと日本経済に大打撃を与え、さらに10%増税に多くの国民が反対しています。また、原発ゼロを願う圧倒的な国民の声を無視して、九州電力川内原発をはじめ全国の原発を再稼働させることも認めることはできません。沖縄の辺野古への米軍新基地建設強行に対して翁長知事は、埋め立て工事の承認取り消しを決定し「オール沖縄」でたたかいが進められています。日本共産党は、安倍政権の悪政に反対する国民と力を合わせて、「安倍政治」を終わらせるために力を尽くします。

 いま区民は、消費税増税に加え、年金、医療、介護などの社会保障の切り捨てと保険料の値上げなどの負担増に苦しめられています。また、認可保育園の待機児は528人、特別養護老人ホームの待機者は581人と深刻です。課税所得が200万円以下の人が課税者の半数近くを占め、生活保護世帯は急増2,753世帯、就学援助の中学生は37%にのぼります。昨年1年間の区内企業の倒産件数は144件、それにより職を失った人は727人に及び、国民健康保険料の滞納者は約3割にのぼっています。

 日本共産党区議団が毎年実施している「くらしと区政についての区民アンケート」では、くらしが「悪くなった」と「悪いままで変わらない」は合計72.4%に達し、区民は苦境を訴えています。苦しい原因の第1位は「物価の値上がり」で53.1%、第2位が「消費税増税」で48.4%と安倍政権の悪政がくらしを破壊し、さらに第3位の「健康保険料などの負担増」が39.9%と国保料の値上げなどが追い打ちをかけています。消費税10%増税に「反対」は72.3%にのぼり、「10%になったらとても生きていけない」という悲痛な訴えが寄せられています。

 区民のくらしが大変な今こそ、区民のくらしを守る自治体本来の役割の発揮が求められており、不要不急のムダ遣いと大企業の儲け最優先の区政を福祉、くらし最優先へと転換することが必要です。

 伊豆河津町の保養所は、アンケートでは70.8%が「必要ない」と回答しておりムダ遣いと厳しい批判はさらに広がっています。庁舎建替え計画は、三井不動産レジデンシャルのマンション建設偽装事件が明らかになる中で、営利企業の儲けのために区民の財産を差し出す手法に、改めて批判と不安の声が上がっており、このまま計画を進めることは許されません。オリンピックを名目にした、大企業のための渋谷駅周辺再開発事業に莫大な区民の税金を投入し、区民の憩いの場である宮下公園を三井不動産の儲けのために提供するなど、区民とくらしそっちのけで大企業のために区民の税金や財産を差し出すやり方は許されません。幡ヶ谷2丁目防災公園は、土壌汚染があることを区議会にも区民にも知らせず32億円もの税金を投入し、前区長が「売主の責任」と言っていた土壌汚染調査費に区民の税金を投入したことは重大です。

 日本共産党区議団は、区民の生活が大変なときこそ、認可保育園の増設による待機児解消、特別養護老人ホームの増設による待機者解消、住民税非課税世帯の高齢者と高校生までの医療費の無料化、学校給食の無償化、国保料などの値下げと減免制度の拡大など、不要不急の事業はやめ、貯め込んだ685億円を活用して、くらし応援を最優先にした税金の使い方に切り替えるために、2016年度予算に対する要望書を提出します。


重点要求

1.渋谷区役所・公会堂の建替え計画については、三井不動産に区役所の土地を70年間貸し付け、見返りに区役所と公会堂を建てさせるやり方はやめること。この間、区庁舎建替えの事業主体である三井不動産レジデンシャルが販売したマンション工事で偽装が行われていたことは重大である。区民の財産を営利企業の儲けのために差し出す区役所・公会堂の建替え計画は白紙に戻し、住民、専門家で検討しなおすこと。

 三井不動産の儲けのために区民の貴重な財産である区役所の土地を70年間貸し出し、超高層マンションを建てさせて、見返りに区役所と公会堂を建てさせるやり方は認められない。この間、建設費の高騰による費用負担分を、三井不動産が建設する分譲マンションの容積率の拡大で補うなど、三井不動産の儲けだけは確保している。しかも渋谷区役所・公会堂の建替え計画の事業主体である三井不動産レジデンシャルが、販売した横浜のマンションがくい打ち工事の偽装などで傾いた事件が明らかになった。問題の原因が究明されない中で、同社と契約を結び計画を進めることは許されない。また、区民からは営利企業に区民の財産を提供し、見返りに庁舎を建てさせるやり方自体に批判と不安の声が広がっている。区役所・公会堂の建替え計画は白紙に戻し、住民、専門家で検討しなおすこと。

2.大企業のための渋谷駅周辺の大型開発への税金投入はやめること。また、区民の憩いの場であり、防災空間である宮下公園を三井不動産の儲けのために差し出す整備計画は止めること。 

 渋谷駅周辺地域は、財界戦略に沿って国の再開発特別地区やアジアヘッドクォーター特区に指定され、外国企業を誘致するための税制優遇や高さ制限の規制緩和が行われるなかで、東急グループが超高層ホテルを建設するなどの大企業奉仕の再開発が進められ、住民や小規模業者がたちのきを余儀なくされている。

 渋谷区は、この間、渋谷駅北側通路には総額20億円の税金投入計画をすすめている。また、本来、東急グループやJRなど開発事業者が負担すべき渋谷駅南口北側自由通路整備にも今後数十億円ともいわれる税金を投入しようとしている。さらに、東急不動産が主体となって進めている桜丘口再開発事業に、2015年度だけで、5億7600万円もの税金を投入しようとしている。大企業のための渋谷駅周辺再開発事業に膨大な税金を投入することは許されない。

 また、オリンピックをめざし、渋谷駅周辺の開発と連動させて、区立宮下公園を三井不動産に借地させ商業施設の設置とホテル建設で大もうけさせようとしている。駅周辺の住民と来街者のかけがえのない防災空間であり、区民の憩いの場である宮下公園を営利企業の儲けのために差し出すことは許されない。しかも、巨大な商業施設ができることで、地元の商店街などに重大な影響を与えることは明らかである。

 大企業奉仕の渋谷駅再開発に税金を投入することと、区民の財産である宮下公園を三井不動産に貸し出し莫大な利益をあげさせる計画はやめること。

3.新国立競技場建設計画は、風致地区としての環境を守る施設とするよう、国に申し入れること。

 新国立競技場は、建設費が異常に高いこと、また、巨大施設であることに国民の批判が強まる中で、政府は当初の計画を撤回することになった。しかも、環境を破壊し、地域住民を追い出して計画が進められてきた。新国立競技場一帯は、神宮外苑の風致地区であり、居住環境も良好な地域である。国際オリンピック委員会のアジェンダ2020は、環境負荷を最小限にすることを求めており、風致地区としての環境を守った計画にすべきである。

 新国立競技場建設計画は、環境に調和した簡素なものに改め、アスリートや関係者の意見を踏まえたものにするとともに、この計画と一体に進められている外苑地区の大型再開発は、大企業の儲けのための計画であり中止するよう関係機関に働きかけること。

4.認可園の増設で待機児解消を図ること。 私立保育園の保育を区立認可園並みに改善するとともに、 保育の質を確保するため 認可外保育室などの職員の処遇を改善するために 助成を拡大すること。 

 今年4月、認可保育園に入れなかった子どもは528人、どこにも入れなかった子どもは252人と、一層深刻になっている。

 この間、区は、待機児が増大し続けているのに、区立認可保育園である西原、神宮前、上原保育園を廃園にし、さらに本町第二保育園を廃園にしようとしていることは重大である。

 渋谷区の子育てニーズ調査では6割を超える保護者が、保育環境が整備されている認可保育園を希望している。待機児は認可保育園の増設で解消すべきである。代々木2、3丁目の国家公務員宿舎跡地や幡ヶ谷2丁目の都営住宅跡地はじめとした国、都有地や民間の土地を活用して認可園を増設すること。本町第二保育園は、区立認可保育園として存続すること。

 また、保育の質の向上のため、私立保育園の職員の配置基準や待遇を区立認可園並みに引き上げるよう助成を拡大し、改善すること。認可外保育室などについては、配置する保育士は全員有資格者とし、処遇改善を行えるよう助成を拡大すること。

 保育料についても、今年度から新たな保育料の算定方式となったため負担増となった区民に対しても昨年と同様の保育料とすること。

5.放課後の子どもの生活の場を保障するために学童保育を実施すること。

 渋谷区では、現在、学童保育事業は行われておらず、これに代わる事業として放課後クラブが設置されている。子ども子育て支援新制度では、放課後保育を必要とする子どもに対して、「放課後子ども教室事業」(全児童対策)と区別して、子どもの生活の場を保障するための学童保育を求めている。クラブ室と区別した専用室や静養室の確保や専用室の基準面積の確保、専任の指導員を区として配置するなど、放課後に保育を必要とする児童に対して、学童保育を実施すること。

6.高すぎる国民健康保険料を引き下げ、低所得者の保険料の軽減を図ること。保険証のとりあげをやめ、負担増と給付抑制につながる都道府県化(広域化)に反対すること。

 高い国保料を今年も値上げしたため、一人当たり平均で12万328円の負担となっており、滞納世帯は約30%となっている。給与所得者で年収300万円の三人世帯の場合、26万8137円で、一ヵ月分の給与が保険料でなくなる事態である。国と都に対し、負担金の増額を求め、区として保険料を引き下げ、低所得者の保険料の軽減を拡大すること。また、資格証明書が57世帯、短期証が572世帯に発行されているが、受診抑制につながるものであり、やめること。

 国がすすめようとしている都道府県単位化(広域化)は、給付抑制を都道府県ごとに競わせ、区市町村の繰入金をなくし保険料を一層引き上げることになるので反対すること。

7.区民が安心して医療にかかれるよう、区として75歳以上の住民税非課税世帯の医療費を無料にし、子ども医療費の無料化を高校生まで拡大すること。70歳から74歳の窓口負担を1割に戻すとともに、後期高齢者医療制度を廃止するよう国に求めること。

 高齢者のくらしは、物価高や年金削減と税や保険料の負担増などでますます深刻になっており、受診抑制も広がっている。区として当面、75歳以上の住民税非課税世帯の医療費を無料にすること。また、国に対して、70歳から74歳の窓口負担を2割から1割に戻すとともに、75歳以上の高齢者を差別する後期高齢者医療制度を廃止し、高齢者の医療費を無料にするよう国に求めること。

安心して子どもを育てられるよう、子ども医療費の無料化を高校生まで拡大すること。

8.だれもが必要な介護サービスが受けられるよう、区として介護サービスを維持・拡充すること。特別養護老人ホームの増設で待機者を解消すること。「地域包括ケア」の構築にあたっては、医療と介護の連携や質の確保された切れ目のない介護サービスが提供できるよう区が責任を持つこと。

 総合事業開始後も、要支援者の「訪問介護」「通所介護」にについて介護サービスを低下させず、引き続き介護専門職による介護サービスが継続できるよう区が責任を持つこと。すべての高齢者に対して介護認定が受けられるよう軽度者の窓口での振り分けは行わないこと。特養老人ホームの入所対象から要介護1、2の人が排除されないよう、ケアマネや窓口に周知徹底するとともに、必要なすべての人が入所できるよう特別養護老人ホーム、グループホームを増設すること。また、低所得者のための多床室を確保すること。

 区独自の保険料・利用料の負担軽減策について、預貯金や資産要件を撤廃し、非課税世帯にまで拡大すること。利用料の2割負担や補足給付の切り捨てで8月から利用料が2割になった人、補足給付が切り捨てられた人に対する負担軽減措置をとること。 

 地域包括ケアの構築にあたっては、特養などの施設の確保、医療と介護の連携や質の確保された切れ目のない介護サービスが提供できるよう、区が責任を持つこと。また、そのための財源を国に求めること。地域包括ケアの中核となる地域包括支援センターは、見守りや医療・介護を必要とする高齢者全体に目が届くきめ細やかなサービスを提供するために、地域の医療・福祉関係者、介護事業者、NPO、ボランティア団体などのコーディネートが求められる。11の地域包括支援センターのすべてを地域包括ケアの拠点にふさわしく体制と機能を強化すること。

9.子どもの貧困が深刻になる中、教育予算を増額し、学校給食の無償化を実施すること。早急に小中学校の全学年の35人学級を実現するとともに、30人学級に踏み出すこと。学校間に競争と格差を持ち込む学校選択制はやめること。

 子どもの貧困が社会問題となっており、渋谷区でも就学援助を受ける子どもたちが増え続けている中で、区は学校給食費の値上げや小中学校運営費を毎年削減し続け、子どもたちが楽しみにしていた行事の廃止や、学校で支給していた習字用の半紙を持参させるなど、保護者負担の増大と教育環境の悪化を招いている。一人ひとりの子どもたちを大切にする教育を実現するために、直ちに削減した学校予算を復活し拡充すること。子どもに食育を保障し、子育て世帯の支援を強化するために、学校給食を無償化すること。

 ゆきとどいた教育を実施するため、区として早急に小中学校の全学年で35人学級を実現するとともに、30人学級を実施するよう国に働きかけるとともに、区独自に教員を配置すること。

 学校選択制は、地域の子育てのネットワークづくりを困難にし、地域のコミュニティや防災の拠点としての学校の果たす役割を弱めるもので、やめること。

10.就学援助の受給世帯の所得基準を生活保護の1.5倍まで拡大すること。

 中学校の保護者負担は、制服代などで年間12万円から20万円もかかるといわれている。低賃金と消費税増税や物価高などで、子育て世帯の生活実態はますます悪化しており、教育費が大きな家計負担になっている。渋谷区の就学援助の受給者は、中学生では37.4%にも達しており、格差と貧困は深刻である。

 就学援助は、区独自で生活保護基準の1.5倍まで基準額を引き上げること。また、他の自治体では給付されているPTA活動費についても給付すること。

11.男女平等、多様性を尊重する社会の実現のために、すべての差別をなくすという立場で、区民に理解を広げることを基本に進めること。

 区が今年制定した「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」は、憲法の個人の尊厳及び法の下の平等の理念に基づき、性別、人種、年齢、障害の有無などにより差別されることのない社会を実現することが目的となっている。条例の理念を実現するために、区民、事業者への理解を広げる努力を強めるとともに、区民や事業者の参加を広く確保して推進すること。また、区の施策は、男女平等と多様性を尊重する社会をつくるために、あらゆる差別をなくすという意識を区民に広げ、様々な偏見や誤解を取り除くための情報発信や丁寧な区民への説明と意見交換の場の確保などを中心にすること。

12.障害のある人が人間らしく生活するために必要なサービスは原則無償にするよう国に求めること。障害のある人が地域で安心してくらし続けられるよう障害者施策を拡充し、グループホーム・ケアホームを増設すること。削減した難病患者福祉手当を復活すること。

 障害者権利条約の基本理念に基づいて、 障害のある人にとって必要なサービスは原則無償とするよう国に求めること。  障害者のグループホームや重度重複肢体障害者の入所できる施設を増設すること。  移動支援については、 直ちに必要なすべての人が利用できるよう通学・通所へと拡大すること。 

 障害者福祉手当は障害者や難病患者にとっては命綱とも言うべき手当である。廃止した難病患者福祉手当は直ちに復活するとともに、所得制限や年齢制限を撤廃すること。精神障害者に対しても福祉手当を支給すること。

13.障害者などの福祉避難所を地域ごとに整備すること。災害時要援護者対策をさらに進め、民間施設の備蓄品の配備、情報伝達手段の確保などの支援を強化すること。

 災害弱者の災害時の支援について渋谷区地域防災計画に位置付け、地域ごとに必要な福祉避難所を整備すること。また、耐震補強の必要な民間福祉施設に対して、区の責任で早急に耐震補強工事を行うとともに、備蓄品の配備や情報伝達手段の確保を行うこと。

14.地域防災計画は首都直下型地震に対して、被害を最小限に食い止めるため予防を重視した計画に改めること。また、帰宅困難者対策については、国や都、事業者と連携するとともに、区独自にも強化すること。水害対策の充実をはかること。

 渋谷区地域防災計画については、首都直下型地震などの災害から区民の命を守るために、区の役割を明確にした予防第一の計画にすること。また、木造住宅の耐震補強工事を早急に進めるため耐震補強工事費助成を引き上げるとともに、避難者予測に見合った避難所を増設すること。東日本大震災の教訓である福祉のまちづくりを計画的、系統的にすすめること。帰宅困難者対策については、事業者任せにするのではなく、国や都と連携して食料備蓄を増やすなどの対策を強化すること。また、区民の避難所にも来街者用食料品を備蓄するとともに中小業者に対する備蓄助成を実施すること。

 集中豪雨による被害があいついで発生している。水害から区民の命と財産を守るために緊急対応窓口は一本化すること。被害状況をふまえて洪水ハザードマップを改訂し、区民に周知すること。貯留槽、排水ポンプなどを増設し、抜本的な水防対策を強化すること。

15.「住宅は福祉」との位置づけで区営住宅や高齢者住宅を増設すること。また、本町地域などの借り上げ住宅を継続するとともに家賃補助制度の拡充を図ること。

 「住宅は福祉」であり、地域で高齢者が安心して住み続けるため、区営住宅や高齢者住宅を計画的に増設すること。そのために、幡ヶ谷社教館隣地の都営住宅跡地や代々木地域の公務員住宅跡地などの公有地を取得し活用すること。

 若者向けの家賃補助については、単身者、居住継続型を復活すること。また、福祉型家賃補助の限度額を3万円に戻し、更新料補助を復活すること。都営住宅から移管された住宅については、東京都の家賃減免を引き継ぐ軽減策を実施すること。

 また、本町地域などの高齢者の借り上げ住宅については引き続き家主と契約更新し、住宅を確保すること。

16.国に対し、生活保護基準の引き下げと生活保護法の改悪をやめるよう求めること。また、区の特別対策給付金を復活すること。

 生活保護は、憲法25条の国民の生存権を保障する制度で、国民に最低限の生活を保障するものである。にもかかわらず、国は3年間で生活保護の扶助費を平均6、5%引き下げるとともに、今年から住宅扶助費についても削減した。こうした改悪は、国民の生存権を侵害し、貧困を拡大するもので認められない。国に対して撤回を求めること。また、家賃が高く生活保護の住宅扶助基準が低いため区内に住み続けることが困難である。区として住宅扶助の特例基準を適用すること。

 また、生活保護基準は住民税や年金の非課税、就学援助支給世帯の基準額になっており、生活保護を引き下げることは、これらの制度を利用している世帯にも重大な影響を与えることから、国に中止を求めること。

 猛暑による熱中症の犠牲者が発生している。生活保護世帯では電気代が心配で、クーラーを使わないで過ごしている。国と東京都にクーラー設置費用の助成を求めるとともに、区独自に支給していた特別対策給付金を復活すること。

17.地域経済を支える商店街、中小企業への支援を抜本的に強めるため、中小企業振興基本条例を制定すること。商店街の街路灯電気代の全額補助をするとともに、公契約条例を見直し、住宅簡易改修支援制度(住宅リフォーム助成制度)の拡充を図ること。

 区内の中小企業と商店街は、消費税の増税や物価高による売り上げの減少で経営がいっそう困難になっている。区として商店街、中小企業への支援を抜本的に強めるため、中小企業振興基本条例を制定すること。また、商店街の街路灯電気代を全額補助すること。

 公契約条例については、制定後も公契約工事で労働報酬下限額を下回る事例がある。労働報酬下限額を下回る賃金で働かせることの無いように、支払った賃金の報告を求めるとともに、川崎市が実施しているように、区も現場労働者の賃金調査に立ち会うなど、区としても実態を把握すること。また、対象となる工事契約額を5000万円まで拡大すること。

 住宅簡易改修支援制度(住宅リフォーム助成制度)を2項道路沿道の住宅も対象とするよう要件を緩和するとともに、区内のすべての小規模施工業者に対象を広げること。また、助成上限額を引き上げ、低所得者への補助率を引き上げること。限度額内であれば、何度でも助成が受けられるようにすること。

18、土壌汚染が明らかとなった幡ヶ谷2丁目の防災公園整備計画は、土地の取得経過や土壌汚染の結果について、区民に説明し区民の意見を聞いて見直すこと。

 幡ヶ谷2丁目の約32億円もの税金を投入して取得した防災公園用地は、高濃度の鉛やヒ素による土壌汚染があることが東京都の発表で明らかとなった。しかし取得経過も取得前の土壌調査結果も、区議会にも住民にもまったく知らせていない。しかも前区長は区議会で「土壌汚染の対策費用は売り主の負担で行う」と答弁していながら、実際は、取得前に区が土壌汚染の調査費を支出していたことが明らかになった。これは区議会と区民を欺くものである。この整備計画については白紙に戻し、直ちに住民説明会を開き、結果を知らせるとともに、区民の意見を聞いて抜本的な見直しを行うこと。

19.伊豆・河津町の第二保養所は廃止すること。

 伊豆・河津町の第二保養所は、総額5億円の多額の税金を使って、改修・開設した。しかし、取得経過も、競売にかけられた旅館であったことも区民に明らかにせず、不透明なままである。さらに、今後の設備の改修や大規模修繕費用などで多額の税金を投入することは必至であり、運営・維持費に年間約1億円以上もかかる。区民から「遠くて、交通費も高い」「税金の浪費だ」という批判もだされている第2保養所は廃止すること。

20.議員の海外視察は税金のムダづかいでやめること。

 新庁舎の議場の設計に資するためとして、昨年区議会議員がイギリス、ベルギー、ドイツなどを視察したことに対し、区民からは、「視察に名を借りた海外旅行」と厳しい批判の声が上がった。税金を使って議員が海外視察をすることは、困難な生活を強いられている区民の納得は到底得られるものではない。

 「財政が厳しい」と区民に負担増とサービス削減をしている中で、2020年開催のオリンピック・パラリンピックを名目にした議員の海外視察は、税金の浪費であり行わないこと。

21.立憲主義と憲法9条を否定して強行した、「海外で戦争できる国づくり」のための戦争法を廃止するよう国に申しれること。

 安倍政権は、憲法と国民多数の反対の声を踏みつけにして戦争法(安保法制)を強行した。まさに、憲法9条を破壊する歴史的暴挙であり絶対に認められない。 

 法律成立後の世論調査でも6割以上の国民が反対している。戦争法は「戦闘地域」での兵站、戦闘継続中の地域での治安活動、アメリカ軍防護の武器使用、集団的自衛権の行使などこれまでの政府見解すら180度転換し、憲法の恒久平和の原則を踏みにじって、日本をアメリカとともに戦争する国へと変える憲法違反の法律である。この法律の存続は、国の存立の土台である立憲主義、民主主義、法の支配を根底から覆された異常な事態を続けることになる。区民アンケートでは、「区民のいのちにかかわる問題であり、区長として態度表明すべき」が73%にも及んでいる。区民に責任を持つ立場で、政府に対して戦争法の廃止と集団的自衛権の行使容認の閣議決定の撤回を求めること。

22.消費税10%増税の中止を国に求めること。

 消費税8%増税は個人消費を大きく落ちこませ、貧困と格差をいっそう拡大している。区民アンケート調査では、8%増税に対し81.0%の人が「負担が重く感じる」と答え、72.8%が10%に「すべきでない」と答えている。

 政府は、「社会保障のため」「財政再建のため」といって庶民には増税と年金、医療、介護などを切り下げ、一方では大企業には1・5兆円を減税し、軍事費は5兆円以上を計上している。さらに大企業減税の財源のために、「外形標準課税」を拡大して赤字で苦しむ中小企業から税金をとりたてる逆立ちぶりである。消費税増税には一片の道理もない。いま、政府がやることは、国民の所得を増やし雇用を拡大し、国民の購買力を高めることである。まず大企業や富裕層に「応分の負担」を求め、浪費の公共事業、軍事費を削るべきである。

 区民のくらし、営業を壊し、日本経済をどん底におとしいれる消費税10%増税を中止するよう国に求めること。

23.原発ゼロ、再稼働の中止と自然・再生可能エネルギーへの転換を国に求めること。

 安倍政権は、国民の原発再稼働に反対する声を無視して、九州電力川内原発の再稼動を行い、さらに日本全国の原発を再稼働させようとしている。今年の猛暑の夏も、原発ゼロで過ごした。政府に対し、再稼働中止、原発ゼロと自然・再生可能エネルギーへの転換を要請すること。  

24.税と社会保険料の徴収強化と社会保障給付抑制のためのマイナンバー制度(税・社会保障番号制)は、国民にとって利益は無く、逆に個人情報の漏えいの危険が拡大する。政府に実施の中止を求めるとともに、区としての活用の拡大は行わないこと。

 マイナンバー通知が10月下旬から始まっている。政府は、税や社会保険料の徴収強化とともに「社会保障個人会計」を実施して社会保障給付の抑制を狙っている。また、マイナンバーに様々な機能を持たせる「ワンカード化」を進めることで、大企業はビジネスチャンスを拡大しようとしている。

 情報漏えいの完全なセキュリティは不可能であり、世論調査でも8割が不安と答えている。アメリカでは、年間900万件を超えるなりすまし犯罪が起こり、制度を廃止するなど、G8参加国で導入している国は他にない。

 政府に実施の中止を求めるとともに、区としての活用の拡大は行わないこと。

25.労働法制の改悪に反対し、ブラック企業規制法やブラックバイト規制法を制定するなど、人間らしく働ける労働者保護の労働法制の確立を国に求めること。

 安倍政権は、「生涯ハケン」の働かせ方を可能にする労働者派遣法の改悪を強行採決した。さらに「不払い残業」を合法化する「ホワイトカラーエグゼンプション」、金さえ出せば使用者の都合で解雇できる解雇自由の労働法制の大改悪を進めようとしている。これは、すべての労働者に低賃金、長時間労働を一層蔓延させ、使い捨て雇用を拡大し、格差と貧困を拡大するものである。

 いま必要なのは、派遣労働を原則禁止し、長時間労働を規制し、最低賃金を大幅に引き上げるなど、人間らしく働く権利を保障するために雇用のルールを確立し、若者を使い捨てにするブラック企業やブラックバイト規制法を制定することである。

 労働法制の改悪に反対するとともに、人間らしく働ける労働者保護の労働法制の確立とブラック企業規制法、ブラックバイト規制法の制定を国に求めること。区として、常設の相談窓口を設置すること。

26.環太平洋連携協定(TPP)は、農水産業に壊滅的な打撃を与え、食料の自給と安全をはじめ、区民の暮らしに重大な影響をもたらすものである。ただちに撤退するよう国に求めること。

 政府は、国会にも国民にも交渉過程を一切明らかにしないままTPP交渉について大筋合意した。公表された合意の一部だけでも、国会決議で「守る」と約束した「重要5品目」のコメや小麦などの輸入枠を大幅に拡大し、牛肉・豚肉などの関税を大幅に切り下げるもので国会決議を無視した暴挙である。さらに、野菜・果物は軒並み関税を撤廃するなど、これまで関税を撤廃したことの無い農林水産物834品目の半分以上の関税を撤廃するというまさに日本の農業に壊滅的打撃を与える譲歩を繰り返したことが明らかになった。

 さらにTPPは、食品安全の規制緩和、公共工事のアメリカ企業への大幅な開放、アメリカの保険会社のために国民皆保険制度を破壊する混合診療の大幅拡大など、「食と農」ばかりか医療の分野などにその影響がおよび、地域経済・雇用・内需は大打撃を受け日本経済を破壊するものである。国に対し、TPP交渉の全過程を明らかにするとともに、協定調印を行わないよう求めること。

27.沖縄県辺野古への新基地建設を断念し、普天間基地の無条件撤去を求めること。また、沖縄へのオスプレイ配備は撤回し、横田基地などへの配備もやめるよう国に求めること。

 安倍政権が進めてきた沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設に対して、沖縄では新基地建設強行反対が85%にも達するなど、「オール沖縄」の声となり、翁長県知事は、埋め立て工事の承認を取り消す決定を行った。沖縄県民の声を踏みにじって新基地建設を強行することは民主主議の国では許されない。辺野古への新基地建設に反対し、世界一危険な米軍普天間基地の無条件返還を国に求めること。

 米軍は沖縄・普天間基地に欠陥輸送機オスプレイを配備するとともに、日本全土で訓練できるようにしており、日本全土が危険な状態におかれることになる。オスプレイの訓練では、既に厚木基地も使用されており、横田基地への配備も行われようとしている。オスプレイの墜落の危険性への不安はますます高まっている。

沖縄へのオスプレイ配備は撤回し、横田基地などへの配備を中止するよう国に求めること。

28.渋谷区上空を飛行し、騒音や落下物、墜落など、区民のいのちと健康を危険にさらす羽田空港の新飛行ルート案は、白紙撤回するよう国に求めること。

 国土交通省は、オリンピックによる来街者の増加とビジネスチャンスの拡大を理由に、羽田空港を増便させるため、渋谷区上空を飛行する新飛行ルートを計画している。

 計画では、南風時(15時~19時)の4時間の間に使用され、西側ルートは、上空約600mから900mを1時間に13便(約5分に1便)、東側コースでは、1時間に31便(約2分に1便)通過する。

 自動車以上の騒音や氷の塊などの落下物に加え、墜落の危険も皆無ではない。そもそも、羽田空港は、都民の命と安全の確保から、人口密集地域の上空を飛行ルートから除外していた。新飛行ルートは、区民のいのちと安全、健康を脅かすもので認められない。国に対して、新飛行ルートは撤回するよう求めること。