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2017年第3回定例会 いがらし千代子幹事長が一般質問

 9月29日、区議会第3回定例会本会議で、いがらし千代子幹事長が、一般質問を行いました。


  私は、日本共産党渋谷区議団として、区長、教育長に質問をします。

1、高齢者福祉と介護保険制度に関わって

(1)社会保障制度について

 安倍内閣は、この5年間、高齢化などで社会保障費の自然増がいくら増えても、毎年5000億円に減らすことを宣言し、医療も介護も保険料と利用料は値上げする一方、給付を削減し、入院時の食事負担や要支援者を介護からはずす等の制度改悪を行ってきました。

 来年度予算でも社会保障費の1300億円の削減をめざし、医療と介護報酬の同時引き下げや介護利用料の3割負担の導入、70才以上の高額療養費の上限引き上げをはかります。さらに医療と介護で自治体の給付費削減を評価し、「成果」に応じて予算配分する仕組みの導入や、地域住民等に、福祉、介護、教育の課題解決を求める「我がこと・丸ごと」地域共生社会づくりを自治体に押しつけ、憲法25条の生存権を保障する社会保障制度を地域住民の「自助・共助」に変質させようとしています。

 [1]区長は、国に対して、誰でもお金の心配なく医療や介護が受けられるよう、社会保障予算の削減と、国や自治体の責任を放棄し、社会保障を住民の助け合いに変質させる制度改悪をやめるよう求めるべきです。所見を伺います。

 [2]渋谷区は、高齢者福祉を後退させないで欲しい、という区民の運動と要望に答えて、介護保険制度の不足を補うため区の高齢者福祉として、日中独居のヘルパー派遣やディサービスの上乗せ、移動支援等独自の介護サービスを実施してきました。しかし3年まえから区型介護サービス利用も区分限度額の範囲内しか認めず、緊急派遣型ホームヘルプサービスなどを廃止したことは認められません。全国的に優れた渋谷区独自の介護サービスを復活し今後も継続すべきと考えますが区長の所見を伺います。

(2)つぎに地域包括ケアシステムについて

 [1]住民の願う地域包括ケアは、「介護や医療が必要になっても無差別平等の立場で誰でも必要なサービスが受けられ、住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される体制づくり」です。しかし国が目指す地域包括ケアは、前厚労大臣が「社会保障の基本は、自助、互助、共助でそれが出来ない時に公助がある」とのべているように、住民の助け合い活動に委ね公的責任を放棄するもので認められません。渋谷区の地域包括ケアシステムについては、住民任せにせず区の責任を明確にしたケアシステムを作るべきです。区長の所見を伺います。

 [2]世田谷区では、孤立死を無くそうと実態調査をした結果、孤立死の8割が介護や福祉制度を利用していなかったことが明らかになり、孤立した高齢者を区が責任を持って福祉や介護につなげることが必要なケースや、緊急対応が必要なケースについては、ケースワーカー、保健師、ヘルパーの区職員がチームをつくり対策に当たっています。渋谷区でも困難なケースは区が責任を持って対応する体制をつくるべきです。区長の所見を伺います。

 [3]地域包括ケアの要となるのが地域包括支援センターです。現在11カ所の包括支援センターには、最大7人、最少で3人の職員が配置されています。職員の業務は相談、訪問、ケアプラン作りなど多岐にわたりますが、1人あたりの介護予防プランの件数は20件が目安とされ、11カ所の職員の1人平均は27件ですが、高齢者人口の多い西部や北部地域では1人あたり50件以上のケアプランを担当していると聞きました。急な入院などの対応が必要になった日はそれにかかり切りになり、他の人への対応が困難だと聞きました。今後ますます1人暮らしや認知症の高齢者が増加する中で、包括支援センターの体制強化は、待ったなしです。4カ所の基幹支援センターは1人増員されましたが、高齢者1人1人にきめ細かな対応が出来るよう11箇所全ての地域包括支援センターの体制強化をはかるべきです。区長の所見を伺います。

 (3)総合事業と職員の処遇改善について

 [1]渋谷区では昨年4月から要支援1、2の人たちを介護保険サービスから総合事業に移しましたが、事業所が赤字覚悟で総合事業を受けているのが実態です。渋谷区の緩和サービスの訪問介護は、12時間の研修を受けた資格のない人もヘルパーとして認め、介護報酬を国基準の8割に、通所介護は7割に引き下げました。その結果、ケアマネージャーの話では、「最初から総合事業は受けませんと断る事業所に加え、今まで緩和サービスを受けてくれた所も、ヘルパーが足りないので受けられません、と断られるケースが増えている」、と聞きました。また事業所倒産も16年度は前年度比1、4倍の108件に上っています。

 利用者へのサービスを後退させ、事業者に犠牲を強いる緩和サービスは破綻しています。港区や江戸川区のように緩和サービスAをやめ、介護報酬を元にもどし、資格のあるヘルパーを派遣する国基準のサービスを提供すべきです。区長の所見を伺います。

 [2]現在区内の介護現場で働いている人達から「今のままでは、若い介護職員が働き続けられない。現在働いている人も40代50代で後継者が作れない」との声が出されています。全国的に介護職員の給与は全産業の平均賃金よりも10万円も安いと言われ、国が実施した処遇改善も、二度にわたる介護報酬の引き下げで全労連の調査ではケアマネージャーの平均賃金が22万円、ヘルパーは18万円で、実際の給与は上がっていない、と答えた人も4割に上っています。

 現場で働く人達からは、このままでは長く働けない、渋谷区としても保育士の部屋代補助のような助成をしてほしい、という声も出されています。区長は国に対して介護報酬の引き下げをやめて職員の給与引き上げの処遇改善を求めると共に、区としても助成すべきです。所見を伺います。

 (4)保険料、利用料の軽減について

 介護保険は、3年ごとの見直しのたびに保険料の値上げと制度改悪が行われてきました。27年度から利用料の2割負担が導入され、ディサービスの回数減や、特別養護老人ホームを退所する事態もでています。さらに保険料を天引している高齢者の年金は引き下げられ、27年度区内の介護保険料の滞納者は1626人そのうち住民税非課税世帯は754人で46%をしめています。

 第7期の低所得者の保険料は値上げせず高額所得者の段階を拡大すべきです。区長の所見を伺います。また保険料減免制度の利用は、27年度77件で住民税非課税世帯のわずか0、1%、利用料の軽減制度の利用は711件で金額にして459万円余です。保険料、利用料の軽減対象を全ての住民税非課税世帯まで拡大するとともに預貯金制限を撤廃すべきです。区長の所見を伺います。

(5)特別養護老人ホームの増設とケアセンターの建て替え計画について

 高齢者ケアセンターは30年前、区で初めて老人福祉法に基づく高齢者福祉の拠点として設置され、高齢者福祉センター、地域包括支援センター、在宅サービスセンターの三つの事業を実施し27年度は、のべ4万4440人が利用していました。区はこの施設を廃止し、新たに特養ホーム84床と地域包括支援センター、介護予防事業、ディサービスと福祉事務所を移設する計画を発表しました。しかし、介護保健サービスを利用していない65才以上の高齢者に健康体操や太極拳、英会話など16の講座や、ふれあい食事会とワンコイン食堂など年間26、837人が利用し、区内の高齢者の介護予防に重要な役割を果たしてきた高齢者福祉の事業を廃止することは認められません。

 [1]ショートスティは5330人が利用し、緊急型1床、医療型6床を持ち、区が責任を持って運営しほかの施設で対応できない高齢者を受け入れてきた施設です。在宅介護を支えるかけがえのない事業であり廃止はやめるべきです。また福祉センター事業として実施してきた16の講座やふれあい食事会の事業も継続し、工事期間中の代替施設も確保すべきです。区長の所見を伺います。

 [2]今年4月の特養ホームの待機者は、596人で長い人は5年以上待ち続けています。来年度開設予定の本町東小学校跡地の100床とグループホーム18床、ケアセンター建て替え計画の84床、さらに神宮前に民間の増設計画があると聞きましたが、それでも待機者の多くが待つことになり待機者0にはほど遠い状況です。ケアセンター跡地の特養ホームに低所得者が入所できる多床室を設置すると共に、代々木2、3丁目の国有地等を取得し、特別養護老人ホームの増設計画を立てるべきです。区長の所見を伺います。

  2、障がい者、障がい児施策の充実について

(1)第6次障がい者保健福祉計画と第5期障がい福祉計画、第1期障がい児福祉計画について

 昨年7月に起きた津久井やまゆり園で入所者19人が殺害された事件から一年あまりがたちました。共同通信が今年7月に「全国手をつなぐ親の会連合会」の協力で行ったアンケートでは回答した7割近くの方が、事件後、障害者を取り巻く環境が悪化したと答え、「障がいのある人もない人も、当たり前に生活する社会」と「子どもの頃から共に過ごす教育」を求めていることも明らかになりました。

 私は、8月に開かれた日本母親大会に参加し、障がいのある子もない子も豊かな発達をテーマに、発達障害、特別支援学級、学校の問題について、教師、保護者、研究者と参加者が議論する分科会で学んできました。助言者からは障がい者の課題を考えるときに重要なことは、国民の生活権、生存権を基本的人権として保障した憲法25条に基づき、障がいのあるなしに関わらず、生活権、生存権は保障されなければならない、そして26条の教育権は、どんなに重い障がいであったとしても、1人の国民として同等の教育を受ける権利があり、国や自治体はこれを保障する環境を整備しなければならないと指摘されました

 渋谷区の第6次障がい者保健福祉計画と第5期障がい福祉計画、第1期障がい児福祉計画は、憲法25条と26条を基本に据えてどんなに重い障がいがあっても地域の中で、1人1人が学び生活できる地域作りを区が責任を持って具体化すべきと考えます。区長の所見を伺います。

 また、障がい者差別解消法が施行され全国の自治体でも障がい者差別解消に係る条例制定が進んでいます。渋谷区も共生社会を目指す区として、障がい者の差別解消に係る条例を制定するとともに、聴覚障害者の皆さんから要望をうけ区議会も請願を採択した「手話言語条例」も制定すべきと考えます。区長の所見を伺います。

(2)障がい者の相談事業の充実について

  私たち渋谷区議団が、8月に視察した福井市では、障害者1人1人の相談に応じた切れ目のない支援を実施するため、相談支援体制の充実をはかることを決定し、市の職員体制も障がい種別担当から地区割りに変更し職員数も増員しました。そして基幹相談支援センターの体制は社会福祉士、保健師、精神保健福祉士など常勤職員を配置することを条件に委託し、24時間対応の「虐待防止センター」と「地域生活支援拠点」の窓口を併設するとともに、発達障がい相談支援事業所1箇所と市内4箇所に各地区を担当する「地域生活支援拠点」を整備しました。その結果、基幹相談支援センターの相談件数は、前年に比べ3倍、地区相談、発達相談が1、2倍に増えています。

 渋谷区でも、身体、知的、精神のすべての障がい者と家族に切れ目なく継続的に支援する体制をつくるため、福井市のように、基幹相談支援センターと24時間体制の虐待防止センターや地域生活支援拠点を設置すべきです。区長の所見を伺います。          

(3)障がい者の施設整備について

 代々木4丁目に新たに医療的ケアの必要な子どもの保育施設が設置されることは貴重な前進と評価します。現在区内通所施設の身体障がい者受け入れ枠が定員を超え、来年度卒業する子どもたちの受け入れができず、施設増設が早急に求められています。また、重度の重複障がい者や重症心身障がい者、医療的ケアの必要な人のショートスティや入所施設がありません。今議会に、はあとぴあに隣接する神宮前3丁目の国有地を取得する補正予算が計上され、渋谷保育園を移設し保育園跡地に障害者施設を増設する計画と聞き保護者と関係者のみなさんの要望が実現することを評価します。区民の方たちからは、初台、西原、本町、幡ヶ谷、笹塚の地域にも障がい者の通所や入所施設を設置してほしい、との要望が出されています。幡ヶ谷社会教育館横の都営住宅跡地や、来年度解体予定の本町1丁目の警察職員宿舎跡地など東京都の土地を取得し、重度の重複障がい者や医療的ケアの必要な人も利用できる地域相談支援事業所やショートスティ、入所施設を設置すべきと考えますが区長の所見を伺います。

(4)特別支援学級と特別支援教室の改善について

 現在区立の特別支援学級の編成基準は、知的障がい児8人で1学級、担任教師は学級数+1となっていますが、音楽など専科の講師は週6時間で2学級までの基準しかないため、子どもが増えて3、4学級になっても先生が増えないと聞きました。保護者などから先生を増やしてほしいとの声が寄せられています。東京都に基準の見なおしを求めるべきです。教育長の所見を伺います。また、教室の設備についても他の区には支援学級が利用できる専用のプレイルームや調理室が設置されていますが、渋谷区には有りません。1人1人の子どもたちに行き届いた教育を実現するため早急に改善すべきです。教育長の所見を伺います。

 特別支援教室の拠点校は、今年中幡小学校に設置し、さらに2校ふやして6校にする計画ですが、保護者や教師からは小学校2校に1校の割合で増設してほしい、との要望がだされています。教育長の所見を伺います。