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2018年第1回定例会 2月23日のトマ孝二議員の一般質問

私は、日本共産党渋谷区議団として、区長と教育長に質問します。

保育園の待機児問題について

ことし4月の入園児募集に応募したある母親は、「育児休業明けで、4月から仕事に戻らなければなりません。なんとしても保育園に入れてもらわなければ」と、必死の思いを語っていました。昨日区長は今年のどこの保育園にも入れない子どもの数は160人程度出ると、依然、深刻な状況を示しました。まず区長に、その内容を歳児別に示していただきたいと思います。保護者の願いは、ベテランの保育士や資格のある若い保育士が揃い、園庭があるなど保育の質が確保されている認可保育園で子どもが育てられることです。

そのためにも、とくに待機児が多い恵比寿地域のため増設に力を尽くすとともに、代々木二、三丁目、神宮前三丁目の国有地、本町一丁目の警察宿舎跡地や幡ヶ谷二丁目の都営住宅跡地の取得を早急におこない、区立保育園を中心に増設していくべきです。区長の見解をうかがいます。

私立保育園の保育士の処遇改善は、子どもたちの安全を守り、私立園が保護者の願いにこたえて運営されるためにも不可欠であり、喫緊の課題です。

厚生労働省の調査では全職種の年収が489万円なのに対し、保育士の賃金はそれより166万円も低く、私立園の保育士はさらに低くなります。区内の40歳の保育士の場合、私立では公立より月額10万円少ない賃金です。こうしたなかで保育士不足が起こり、政府も私立園に対する処遇改善加算を2013年度から始めましたが、格差是正には程遠い現状で、賃金アップのため、抜本的な対策が求められています。当区では、昨年一月から処遇改善策の一つとして、家賃補助制度を実施し、現在、176人が補助されていますが、それだけでは不十分です。

区として、国に対しただちに5万円の賃金引き上げをはかるよう求めるべきです。また、世田谷区などのように賃金引上げのための補助を当区でも実施すべきです。区長の見解を伺います。

子育て支援対策の強化について

就学援助制度の改善について質問します。

わが区議団は、これまで7月に支給されていた新入学学用品費を入学前の3月までに支給するよう再三、取り上げてきました。ようやく、区は中学生については、今年度から3月中に支給します。しかし、小学生については、所得額を把握するのが困難だとして、実施を見送っています。

文部科学省の調査では、36%の自治体が小学生の就学前支給に踏み出しています。1月1日段階での所得状況を見て判定するなどして、3月までの支給を行っています。行政の都合で区民への支給を遅らせることは、許されません。小学生も早急に三月までの支給にすべきです。教育長の見解をうかがいます。

小学校入学のためのランドセルは平均価格で42,000円。中学入学時に準備する標準服や体操着などで7万円はかかります。国が示している要保護の準備金の基準額は小学生・40,600円、中学生47,400円ですが、当区の新入学学用品費は、小学生で24,000円、中学生では27,000円と、それより大幅に低い額であり、少なくとも国基準に引き上げるべきです。

さらに、低所得の家庭を支援するため、就学援助の対象家庭の所得について生活保護基準額の1・5倍に引き上げるべきです。合わせて教育長の見解を伺います。

2点目は、小中学校給食の無償化について質問します。

学校給食は、子どもたちが食にかんする正しい知識と望ましい食習慣が身につくよう教育活動の一環として実施されています。そして憲法26条は、義務教育の無償化を定めています。

区立小学校の5、6年生の給食費は年額41,000円、中学生では年額61,000円で、子育て世帯にとって大きな負担となっています。

保育園児に加え3人の小学生を育てているお母さんは、「子どもたちにかかる生活費はとても大きいので、月に1万円を超える3人の子の給食費が無料になれば、他の教育費につかえるので助かります」と話しています。

東京の奥多摩町をはじめ、全国で83の自治体で無償化に踏み出しています。私たち区議団は、約3億4千万円で無償化は実施できると提案しています。

当区も、学校給食費公会計の実施と合わせて無償化を実施すべきです。教育長の見解をうかがいます。

3点目は、奨学金制度の改善について質問します。

日本学生支援機構で過去5年間、奨学金を返せず自己破産するケースが1万5千件もあることが明らかになりました。奨学金制度は、「教育の機会均等」の理念のもとに実施されているものです。それが高い学費や生活費のために借りる奨学金が増え、非正規雇用の広がりで社会人になっても返済できない事態が増大していることは異常です。政府は今年度から返済不要の給付型を導入しましたが、対象はわずか1%にしかすぎません。

当区が実施している奨学金制度も返済免除を拡大するとともに、給付型に改善していくべきです。教育長の見解をうかがいます。

4点目は、子どもの医療費無料化を高校生まで拡大することについて質問します。

文部科学省の調査では、各世帯の高校生にかかる費用は、公立で年間平均38万6千円、私立では、96万6千円となっています。

高校生の場合、けがをするケースが多く、また、歯科の医療費の負担は各家庭に重く、虫歯の治療にもいけないというきびしい状況もあります。

現在、都内では、子どもの医療費の高校生までの無料化を千代田、北区で実施しており、全国で378の自治体が実施しています。千代田区では、2016年度、758人が平均3万6300円の補助を受けており、大きな支援となっています。当区でも実施すべきです。区長の見解をうかがいます。

第3は、教育問題について

わが区議団は、教師が多忙すぎて、一人ひとりの児童・生徒に向き合い、指導することができない、また、多忙化などで精神疾患になり休職する教員が高水準になっていることを取り上げ、教員に対する実態調査を行うとともに、教員増をはかることと、少人数学級を実施するよう求めてきました。

文部科学省は、過労死を生み出す教員の勤務実態を危惧し、行き届いた教育を保障せよ、という世論にも押され、昨年12月24日、「学校における働き方改革に関する緊急対策」を打ち出しました。

続いて、2月8日、東京都教育委員会は「学校における働き方改革推進プラン」を公表しました。

その内容は、昨年6、7月、105校の勤務実態調査を行い、小学校37.4%、中学校68.2%、高校31.9%の教員が過労死ラインに相当する週60時間以上の勤務をしていることを受けて平日の勤務時間を11時間以内にすること、土曜、日曜のどちらかを休養すること、部活動指導員を配置することなどとなっています。そして、各区市町村の教育委員会に「働き方改革の実施計画」を来年度に提出することを求めることを明らかにしました。しかし、まだ不十分と言わなければなりません。

こうした東京都教育委員会の方針に対し、教育長はどのように対応していくのか見解をうかがいます。

文部科学省は、1時間の授業には1時間の準備が必要とし、教職員定数を算定しているものの英語や道徳の授業時間数が増えているにもかかわらず、それに見合った教職員の増員をはかっていません。また、勤務実態調査でも、担任児童数が多いほど業務時間が長いという傾向が明らかになっているにもかかわらず、少人数学級の実施を見送っています。

教員の命と健康を守り、どの子にも行き届いた教育を保障するため、教育長は国と都に対して教員定数の増員と予算を求めるべきです。また、部活動に対する外部指導員の活用や教員の関わり方の改善をはじめ、区独自に勤務実態調査を実施すること、そして35人学級を実施すべきです。教育長の見解をうかがいます。

第4に、障害者福祉施策の拡充について

ある80歳を超えたご夫婦は、知的障害の45歳の娘さんとくらしています。自分たち夫婦が死んだら、娘はどうなるのかと不安をうったえており、グループホームの増設は切実なものとなっています。

区として、2016年7月に定員7人のグループホームを増設しましたが、26人の応募で、多くが入所できない結果となっています。

恵比寿に2020年度に新たに6人規模のグループホームを建設する計画が示されていますがそれでは間に合いません。障害者と家族が安心して生活できるよう計画を策定し、幡ヶ谷の都営住宅跡地など順次、増設していくべきです。区長の見解をうかがいます。

2点目は、精神障害者に対する心身障害者福祉手当の支給について質問します。

身体や知的に障害のある方がたに対し、等級に合わせて月額1万5500円と8000円の福祉手当を支給しています。しかし、同じように働くことができない精神障害者には、福祉手当がまったく支給されていません。杉並区をはじめ、北区、大田区、足立区では、一級の精神障害者に対する福祉手当の支給を実施しています。当区でも実施すべきです。区長の見解をうかがいます。

第5に、中小企業振興対策の強化について

中小企業は、日本経済に不可欠の役割を担い、雇用を確保する力であり、地域社会の主役として地域経済と住民生活に貢献し、国民の財産ともいうべき存在です。

当区の場合、2016年の経済センサス基礎調査によると、従業員20人以下の小規模企業数が全事業所の84%を占めています。

その中小企業が、現在安倍政権による大企業優先「アベノミクス」政策や消費税8%増税によって深刻な打撃を受けています。そのため、2017年の当区の中小企業の倒産は121件もあり、それによって失業した人は788人にのぼっています。笹塚商店街振興組合の役員は、商店街を取り巻く環境は本当に厳しい。会員数もこの1年間で14軒も減っている。と話しています。

中小企業・商店街を支援することは区政の柱です。そのためにもまず、区内の中小企業・商店街に対する悉皆調査を実施すべきです。その結果をもとに商工会館のあり方や、渋谷区の経済活性化を検討するための住民や商店会、中小業者による検討委員会をつくり、対策を練り上げていくべきです。区長の見解をうかがいます。

荒川区では「小規模事業者経営力強化支援事業補助金制度」を2016年度から開始し、大きな関心が寄せられました。

この制度は、集客力向上補助としてレジスター、ショーケース、エアコンなどの備品購入に5万円補助するのをはじめ、設備補助として厨房器具、陳列棚、製造装置など購入に上限100万円まで助成するものです。年間約100件、7千万円の実績となっています。当区でも小規模な業者を支援するため、こうした補助制度を実施すべきです。区長の見解をうかがいます。

最後に、公契約条例の改善について

公契約条例について、条例の基準賃金下限額を下回る重大な条例違反などの事態が発生していることが関係者から指摘されており、こうした事態を放置することは許されません。そのさい、区長はただちに労働報酬審議会を開き調査し、対策を講じるべきです。また、条例を実効性あるものにするため、賃金台帳提出を義務付けるべきです。また、工事請負契約の請負金額は5千万円以上にすべきです。合わせて区長の見解をうかがいます。