HOME > 議会の動き > 日本共産党渋谷区議団は、第4回定例会の最終本会議で、住民から提出された「国民健康保険料の引き下げを求める請願」について、牛尾まさみ区議会議員が賛成討論を行いました。

日本共産党渋谷区議団は、第4回定例会の最終本会議で、住民から提出された「国民健康保険料の引き下げを求める請願」について、牛尾まさみ区議会議員が賛成討論を行いました。

 日本共産党渋谷区議団は、第4回定例会の最終本会議で、住民から提出された「国民健康保険料の引き下げを求める請願」について、牛尾まさみ区議会議員が賛成討論を行いました。


「国民健康保険料の引き下げを求める請願」への賛成討論

2018.12.11 牛尾

 私は日本共産党渋谷区議団を代表して、ただいま議題になりました、国民健康保険料の引下げを求める請願に賛成の立場から討論します。
 請願者は、高すぎる国民健康保険料を引き下げるために、国の負担割合の引き上げと都の財政措置をもとめるとともに、区としても一般会計からの繰り入れを増やして保険料を引き下げることなどを求めています。

 国民健康保険は、憲法25条に基づき、すべての国民に医療を受ける機会を保障する社会保障制度です。しかし、被用者保険と違い事業主負担もなく、高齢者や失業者、他の医療保険に加入できない不安定雇用の労働者など、所得の低い被保険者が多数を占めている一方で、平均医療費が高いという構造的問題を抱えており、公費による補助なしには成り立ちえない医療保険制度です。
 ところが国は、1980年代前半に国保会計の5割を占めていた国庫負担を1984年の改悪以降引き下げ、2015年度には、20.3%にまで減らしてきました。このため、毎年毎年保険料が引き上げられ、年収400万円の30代夫婦と子ども二人の世帯の保険料は、協会けんぽの19万8千円に対し、国保は42万6200円と2.15倍にもなっています。区民からも「退職して保険料が一気に高くなった」「給料の一カ月分をこえる保険料は高すぎる」など、高い保険料に批判と怒りの声が上がり、今年の保険料通知の際の苦情や問い合わせは、二週間で3,470件にものぼりました。国民皆保険制度を守るといいながら、国が国保に対する責任を後退させてきたことは重大です。

 今年度から実施した国保の広域化で国は、国保の構造的問題にはメスを入れないまま、都道府県に財政運営の責任をおしつけました。広域化に合わせて、これまで区市町村が保険料を軽減するために行ってきた一般会計からの法定外繰り入れを解消することを求めています。これは自治体の権限を否定し、増えた医療給付費をそのまま保険料に反映させ、加入者に痛みを押し付ける許しがたいやり方です。東京都は6年間で解消する方針ですが、11月27日に開かれた東京都国保運営協議会で示された来年度の保険料は、区市町村がその他繰り入れを行わなければ、都道府県化前の2016年度と比べ、31.7%も上がることが明らかになりました。毎年、法定外繰り入れを減らしていけば、住民の生存権はいっそう脅かされることになります。

 高い保険料を引き下げ、誰でも払える国保制度にするためには、まず何よりも国の負担を引き上げることが必要です。全国知事会も、2014年に公費を1兆円投入して、協会けんぽ並みの保険料にすることを政府、与党に求めています。区としても、あらゆる機会を捉えて国の定率負担を引き上げるよう、意見をあげるべきです。

 日本共産党は、医療保険制度のちがいによる保険料の格差をなくす立場から、全国知事会の要望に賛同し、定率国庫負担を増やして協会けんぽ並みの保険料にすること、具体的な方法として均等割、平等割をなくすこと、その財源は消費税増税でなく安倍政権の下で4兆円も減税されてきた大企業や富裕層に応分の負担を求める税制の改革で作り出すこと、国による保険料の減免制度を作ること、無慈悲な保険証取りあげや強権的な差し押さえをやめることを提案しています。

 請願では、東京都に対しても保険料を引き下げるための財政措置を求めています。東京都は今年度、区市町村が都に納める納付金の激変緩和策として、一般会計から14億円を繰り入れたことは重要ですが、あらたに国保の保険者となったのですから、保険料を引き下げるための財政措置を拡大すべきです。

 また、渋谷区にも保険者として保険料を引き下げる責任があります。これまで区は、一般会計からの「その他繰入」として、保険料の軽減分や予期せぬ給付増、保険料の収納不足が生じた場合の補填分などを計上してきました。しかし、平成29年度は予算額11億7千万円余に対し、執行したのはわずか4億円弱でした。国保財政が都道府県化されても保険料の決定権は区市町村にあり、区が一般会計からの繰り入れを確保して保険料を引き下げことは可能です。また、多子世帯ほど重くのしかかる、子どもの均等割保険料を軽減する自治体も増えています。区は自らの権限を活用して、高い保険料を少しでも軽減するべきです。

 国保財政の都道府県化に伴い、都が定める国保運営方針にはこれまで以上の保険料収納率の向上を区市町村に迫り、収納率を競わせる仕組みも導入されています。渋谷区でも保険料滞納者への差し押さえ件数は平成28年度に10件だったものが、昨年度は150件、今年度は11月末までで290件にも上っています。くらしを壊す強引な取り立ては行わず、保険料の滞納者に対しても、以前のような丁寧な対応に努め、生活の再建を支援しながら滞納解消を進めることこそ、くらしを守る自治体の責務です。
 以上、請願の採択に賛成する討論とします。