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区議会第3回定例会2日目10日の本会議で、日本共産党渋谷区議団から、トマ孝二区議会議員が代表質問を行いました。

区議会第3回定例会2日目10日の本会議で、日本共産党渋谷区議団から、トマ孝二区議会議員が代表質問を行いました。

トマ孝二

 私は、日本共産党渋谷区議団を代表して、区長、教育長に質問します。

質問に入る前に、一言述べます。

 安倍首相は、健康状態を理由に辞任を表明しましたが、これは内政、外交、コロナ対策の深刻な行き詰まりを国民の世論と運動、市民と野党の共闘の力で追い詰めた結果です。日本共産党は、立憲主義と民主主義の破壊、アベノミクスと消費税増税によるくらし破壊、国政私物化の「安倍政治」を一掃し、国民が主人公のいのちとくらし第一の新しい政治を実現するために全力を挙げます。

それでは質問に入ります。

 

1.新型コロナウイルス感染症対策について
⑴安倍政権の新型コロナ対策についてです。
 新型コロナウイルス感染症の猛威はおさまらず、日本の感染者は7万4千人を突破し、亡くなった人は1400人を超え、依然として危険な状態が続いています。
 感染の拡大は、無症状の感染者が多数いる感染震源地から市中感染が広がっていると考えられています。したがって感染震源地を明確にして、住民や働く人全体を対象に大規模にPCR検査を実施し、感染力のある人を見つけ、隔離・保護することです。
 多くの専門家や全国の医師会からの要請で、厚生労働省は8月28日、PCR検査について、感染が疑われる職場、地域、店舗や医療・介護事業所などを幅広く積極的に検査する方針に転換しました。しかし、その判断は自治体任せで財源措置も十分ではありません。
 区長は政府に対し、PCR検査を自治体任せにするのではなく国の責任で財源を確保し、また、大学や民間などの検査能力を総動員して検査を抜本的に増やすよう求めるべきです。区長の見解をうかがいます。

②次に、消費税5%引き下げについてです。
 4月~6月のGDP(国内総生産)は、前期比マイナス7・9%で年率換算28.1%と戦後最悪となりました。消費税10%増税による消費不況に加え、緊急事態宣言などで経済活動は大きく停滞しました。
 OECDは、付加価値税の減税を提言し、ドイツやイギリスをはじめ22ヵ国が実施。国民の生活や中小業者の営業はコロナ禍でいちだんときびしくなっています。景気回復に最も効果的な消費税5%引き下げを、政府に求めるべきです。区長の見解をうかがいます。

⑵次に渋谷区の新型コロナ対策についてです。
①渋谷区の感染者は952人です。新型コロナの感染防止と社会経済活動を一体で進めるためには、正確な情報を発信し区民の協力を得ることが必要です。区内のどこで感染が広がっているのか、どんな状況になっているのかなどの情報が公開されないため、区民は不安を強く感じています。区民に、検査数、陽性率、陽性者の地域別・年代別などの情報をできる限り公開すべきです。区長の見解をうかがいます。
②次に、PCR検査についてです。
 感染が蔓延していたニューヨーク市では、PCR検査を徹底しておこない、感染を抑え込んだといわれています。これを教訓に世田谷区では「いつでも、誰でも、何度でも」を目標に検査しようとしています。昨日区長は、介護・障がい者施設を対象にPCR検査を実施すると答弁しました。
 それに加えて医療機関、介護ヘルパー、保育園・学校関係者のPCR検査を区の負担で実施すべきです。わが党の試算では、介護・障がい者施設、小中学校、幼稚園・保育園職員のPCR検査は約7億円でできます。今定例会中に必要な予算を組むべきです。区長の見解を伺います。

⑶次に医療機関への支援についてです。
①日本病院会などがおこなった調査では、6月の1病院あたりの赤字額は平均5951万円で、利益率も4、5月に比べて12%も悪化。4分の1を超える病院が夏季賞与を減額せざるを得ないと回答しています。区内のある病院でも前年同時期とくらべ1億円も減っていると聞いています。医療機関の危機的状況をそのままにすれば、感染の拡大を止めることも、区民の健康と命を守ることもできません。
 区長は医療機関への減収補てんを実施するよう政府に求めるべきです。今議会に提出された補正予算の減収の介護事業所、障害者施設への区の独自助成は、わが党も求めてきたものであり評価します。同様に区内の減収となっている医療機関に対しても支援を実施すべきです。合わせて区長の見解をうかがいます。
②次に、都立広尾病院についてです。
 広尾病院をはじめ、都立・公社病院は、新型コロナ感染者を真っ先に受け入れ治療に当たってきましたが、小池知事は、コスト削減を理由に地方独立行政法人化を打ち出し2022年度中に移行する方針を示しました。都民の命を守るため新型コロナと最前線でたたかっている都立病院を採算優先の地方独立行政法人とすることは認められません。
 区長は、広尾病院を都立病院として存続・運営するよう、東京都に申し入れるべきです。区長の見解をうかがいます。

⑷次に、保健所の体制強化についてです。
 渋谷区は、保健所の検査職員などを削減してきました。いま、コロナ禍で事務量が大幅に増えたため、他部署や東京都の職員の応援でしのいでいますが、9月6日付東京新聞の都内保健所の調査記事では、ほとんどの保健所がひっ迫しています。
 区長は、インフルエンザとコロナの同時感染拡大やいつ起きるかわからない感染症に対応できるよう保健所の体制を抜本的に強化すべきです。見解をうかがいます。

⑸次に、コロナ禍で苦しむ区民への生活支援策についてです。
 日本共産党区議団の「くらし・区政アンケート」には、「コロナ後、夫の給料は30%以上カット」、「コロナで仕事も収入もほぼなくなり、これからの生活が本当に心配」などの声が届けられ、私のもとには、演奏家から「2月から演奏活動、個人レッスンの指導もできなくなり、収入はゼロで、家賃も電気、ガス代も払えない」と悲痛な訴えも寄せられました。区長は、こうした深刻な区民の状況をどう受けとめているのか、見解をうかがいます。
 品川区は全住民に1人3万円、中学生以下は5万円を生活支援一時金として支給します。千代田区では、区民一人につき12万円、奥多摩町は1人2万円を支給します。当区でも給付金を支給すべきです。区長の見解をうかがいます。

⑹次に、中小企業支援についてです。
 区内の中小企業は、コロナ禍で大打撃を受け、苦境におちいっています。区民のくらしと雇用を支えている中小業者や商店街を区として支援すべきです。
 日野市では、独自に4月または5月の売り上げが、前年同月比20%以上減少の事業者へ家賃の2分の1、20万円を上限に補助する制度を始めました。西東京市でも同様の固定費支援を行っています。あきるの市は、国の持続化給付金の対象外の500事業所に1億450万円を助成します。
 渋谷区でも、コロナ禍で減収となっている中小業者への直接支援を実施すべきです。区長の見解をうかがいます。

⑺次に、学生に対する支援です。
 全国各地から上京し、渋谷区に住み勉学に励んでいる学生の多くは仕送りと奨学金、アルバイトで生活しています。ところが、コロナ禍でアルバイトがなくなり、生活ができず、授業料も払えず学業が続けられないという苦境におちいっています。
 八王子市は国の学生支援緊急給付金の対象外となった市内在住か市内出身の学生に対して10万円を給付しています。
 学生たちが学業を続けられない事態は、日本社会の危機と言わなければなりません。もともと日本の学費は高すぎます。区長は政府に対し、学費を半額にするよう申し入れるとともに、渋谷区に独りで住みアルバイトで生活している学生に月額5万円の補助を実施すべきです。合わせて見解をうかがいます。

2.いのちとくらしを守る区政への転換について
⑴次に、いのちとくらしを守る区政への転換について質問します。
 新型コロナ・パンデミックは、1980年代以降強行されてきた「新自由主義」の害悪を明らかにしました。大企業・大金持ちの利益を最優先にし、社会保障や公的サービスを切り捨て、自己責任にしたことが社会全体をもろく弱いものにしてしまったのです。
 日本でも医療や社会保障が次々に切り捨てられ、医師数は、OECD平均より14万人も少なく、一般病床は90年代以降19万床も削減されました。また、感染症対策を担っている保健所は、1990年の全国850か所から472か所と半減しています。
 渋谷区でも、区民のいのちやくらしを守る職員定数を大幅に削減し、さらに長谷部区政の下で、国民健康保険料や介護保険料の引き上げ、学校給食費の値上げ、障害者福祉タクシ-券の削減や生活保護世帯の夏冬の見舞金の廃止、富山臨海学園、山中高原学園を廃止しました。また、区立保育園を次々廃止し、新設の認可園はすべて私立保育園でした。その一方、宮下公園を三井不動産に破格の安値で提供し、巨大な商業施設とホテル建設で大もうけさせ、渋谷駅周辺再開発事業に166億円もの税金投入を続け、今度は美竹の仮庁舎跡地を東京都と一体のステップアップ事業で大企業の再開発用地として差し出そうとしています。
 まさに、渋谷区でもくらしや福祉が切り捨てられ、大企業の儲けを最優先にする区政が、区民の生活や健康をおびやかしています。
 コロナ禍で多くの区民が、いのちとくらしを支える自治体本来の役割の大切さを痛感しています。この間切り捨てた福祉や教育を復活させるとともにコロナ対策など区民に必要な施策は、渋谷駅周辺再開発事業への税金投入や河津保養所などの無駄を削り、1079億円の基金も活用して実施すべきです。そして、区政のあり方を、いのちとくらしを守る区政に変えるべきです。区長の見解をうかがいます。

3.介護・高齢者福祉について
次に介護・高齢者福祉についてです。
 介護職員の賃金は、10年勤続した職員に対する支援金などによって若干上がりましたが、全産業の労働者より月6万円も低い額です。特に訪問介護ヘルパーの人手不足は深刻で、求められてもサービスを提供できない事態も起こっています。
 介護職員が充足されなければ区民は安心して介護を受けることができません。区長は賃金の抜本的引き上げを政府に求めるべきです。また、区としても処遇改善を実施すべきです。区長の見解をうかがいます。

②次に介護保険料についてです。
 渋谷区の介護保険料は2000年のスタート時3067円が現在は5960円とほぼ2倍になっており、区民から高すぎると悲鳴が上がっています。アンケートでは、86%が介護保険料が「重く感じる」「やや重く感じる」と答えています。保険料を直接払う人の滞納率は22%となっており、保険料の引き上げは高齢者の生活をいっそう苦しめるものです。
 高齢者の負担を重くする保険料の引き上げはすべきではありません。第8期介護保険事業計画では、高い保険料を下げるべきです。また低所得者の保険料軽減は350万円以上の預金制限をやめるべきです。区長の見解を伺います。

③次に特別養護老人ホームの増設についてです。
 来年5月1日に84床の「かんなみの杜」が開設されますが、ことし4月の特養ホーム待機者は309人で、4年近くも待ち続けている人もいるなど、待機者ゼロは区民の願いです。
 代々木2・3丁目の国有地について、区議会は、住民から提出された請願を全会一致で採択し、取得を求めています。国の売却価格が高く購入は断念せざるを得ませんでしたが、地元住民は、一日も早く特養ホームなどの総合施設の建設を望んでいます。
 区長は、引き続き定期借地などの手法も活用して、福祉の複合施設として利用できるよう全力を挙げるべきです。区長の見解をうかがいます。
 また、幡ヶ谷2丁目の都営住宅跡地を早急に取得し、特養ホームを中心とする複合施設をつくるべきです。さらに、ケアコミニティ原宿の丘の建て替えの際や美竹分庁舎跡地に特養ホームを整備すべきです。区長の見解をうかがいます。

4.国民健康保険について
⑴次に、国民健康保険料の減免についてです。
 政府は、新型コロナウイルスの影響で所得が前年比3割以上減った世帯に2019年度2月以降と今年度の保険料を申請により減免するとしました。渋谷区は6月に保険料通知などで減免制度を知らせましたが、申請は8月末で903件、決定は332件です。
 保険料滞納者への請求の際に、減免制度を案内すべきです。また、3割以下の減収であっても区独自で負担を軽減すべきです。合わせて区長の見解をうかがいます。

②次に、保険料の引き下げについてです。
 今年度も国保料が引き上げられ、年収400万円の40代夫婦と子ども2人の4人世帯では、昨年と比べ1万2419円の引き上げで、年額50万7321円となっています。国保料通知後の2週間で、区の窓口には2170件の苦情・問い合わせがあり、昨年度の滞納率は26%に上っています。「保険料があがって苦しい」「高すぎて払えない」という区民の声にこたえて、区長は保険料をただちに下げるべきです。見解をうかがいます。また、子どもの均等割については、一人増えるたびに5万2800円も保険料が上がります。これは子育て支援と逆行する仕組みだとして、全国知事会や23区区長会などが政府に軽減するよう求めています。岩手県宮古市など3市では子どもの均等割の全額免除に踏み切り、都内では武蔵野市が今年度から軽減を拡大しています。当区でも子どもの均等割を下げるべきです。区長の見解をうかがいます。

5.教育環境の改善について
次に、教育環境の改善についてです。
 前川喜平元文科事務次官をはじめ、著名な教育研究者12人が呼びかけた「子ども一人一人を大切にする感染症にも強い少人数学級を求める署名」は、約10万人が署名し、大きく広がっています。
 文部科学省は、新型コロナ感染症防止のため、児童・生徒の距離を2メートル保つことを求めています。しかし、渋谷区の現状では1メートルもとれません。
 全国知事会や全国校長会などは7月、政府に対して、少人数学級の実施とそのための教職員の確保を求めました。安倍内閣も骨太方針で少人数学級を打ち出し、中央教育審議会でも30人学級の実施を求めています。
 今こそ、渋谷区でも少人数学級を実施すべきです。教育長の見解をうかがいます。
 また、区長は少人数学級を来年度から実施するための教室や教員の確保をすすめるべきです。見解をうかがいます。

6.新島青少年センターについて
次に、新島青少年センターについてです。
 新島青少年センターは、区内の青少年や区民が豊かな自然環境の中で、宿泊を通して自然に親しみ、グループ活動や親子の触れ合いを深める施設として50年運営され、新島村との交流も深めてきました。区長は昨年、2018年度で1701人が利用している大切な施設であり、建て替えたいと発言していたにもかかわらず、議会にはからず、突然廃止することは許されません。
 新島青少年センターは存続すべきです。区長の見解をうかがいます。

7.羽田空港新飛行ルートについて
次に羽田空港の都心低空飛行ルートについてです。
 私たちのアンケートでは、3月29日から始まった新ルートについて「とてもうるさいし、怖い」「いつ何が起こるかわからない不安がある。人が住む上をなぜ通すのか」「ルートには区立小中学校、大学、日赤などの病院が存在している」など怒りの声が寄せられ、飛行中止を求める声が圧倒的です。
 広尾中学校、猿楽小学校の騒音実測値は国交省の事前説明を超えています。この新ルートに対し、町会長の過半数の53人が飛行中止の要望書に賛同し、その代表が区長に飛行中止を国に要請するよう求めたと聞きました。
 区民が騒音に苦しみ、落下物や万が一の墜落の危険を訴え、飛行の即時中止を求めています。区長は政府に、住民の声にもとづき飛行中止を求めるべきです。見解をうかがいます。

8.核兵器廃絶について
 最後に核兵器廃絶についてです。
 ことしはヒロシマ・ナガサキに原爆が投下されて75周年。8月6日と9日の平和祈念式典は、この地球から核兵器を廃絶していこうと、決意あふれるものでした。ヒロシマの子ども代表は「人間の手によって作られた核兵器をなくすのに必要なのは、私たち人間の意思です。私たちの未来に、核兵器は必要ありません」と力強く述べました。
 被爆体験者は高齢で少数となっています。次代をになう小・中学生にヒロシマ・ナガサキの実相を伝え、平和への熱い思いを引きついでいくことが重要です。小・中学生を平和大使としてヒロシマ・ナガサキに派遣する事業を実施すべきです。区長の見解をうかがいます。
 国連で採択された核兵器禁止条約の批准国は44ヵ国となり、発効まであと6ヵ国となりました。
 核兵器をなくすことは、唯一の戦争被爆国である日本国民の悲願です。区長もその思いをもって、平和首長会議に参加しているのではないでしょうか。国に対し、核兵器禁止条約を批准するよう求めるべきです。区長の見解をうかがいます。