HOME > 区政の焦点 > 日本共産党渋谷区議団は10月29日、長谷部区長に対して、「2022年度渋谷区予算編成 に関する要望書」を提出しました。

要望書は、今年の夏以降に行った「くらし・区政についてのアンケート」で寄せられ た声などに基づいてまとめたもので、重点要望28、部局への要望789、地域要望268 の合計1085項目に及びました。

日本共産党渋谷区議団は10月29日、長谷部区長に対して、「2022年度渋谷区予算編成 に関する要望書」を提出しました。

要望書は、今年の夏以降に行った「くらし・区政についてのアンケート」で寄せられ た声などに基づいてまとめたもので、重点要望28、部局への要望789、地域要望268 の合計1085項目に及びました。

はじめに

 2021年度は、新型コロナ感染症が猛威をふるい、感染爆発と医療崩壊によって、8月には入院できず自宅で亡くなる人が全国で250人に達するなど深刻な事態となりました。渋谷区では、10月27日現在10,188人が感染し、24人が亡くなっています。
 また、飲食店をはじめ、デパート、映画館、劇場などは営業時間の短縮や休業要請のため、きびしい状況におちいりました。
 日本共産党渋谷区議団がこの秋に行った「くらしと区政アンケート」には、「発熱しても検査が受けられない」、「陽性になった家族が入院できず、同居しなければならない」などの不安が寄せられるとともに、「50年続けてきた飲食店だが閉店か廃業を考えている」「コロナで失業し、新しい職場が見つからない」など56%の区民が「生活が苦しい」と回答しています。
 いのちとくらし、営業を守る区政の役割が、かつてなく求められていましたが、長谷部区政は、国や都のコロナ対策を進めるだけで、区の独自策はわずかでした。
 日本共産党渋谷区議団は、2022年度の予算編成に当たって、新型コロナや新たな感染症にそなえ、PCR等検査の抜本的な拡大と安全迅速なワクチン接種、医療提供体制の整備と支援、保健所の体制強化とともに、住民税非課税者への給付金や減収した中小業者、個人事業主、フリーランスに対する区独自の支援など、100年に一度の災害から区民を守るために、貯め込んだ1159億円の基金も活用して実施することを求めます。
 また、区政のあり方、税金の使い方を大企業の利益優先、民間任せから、区民のいのちとくらし、福祉と教育、中小企業最優先に切りかえ、国民健康保険料や後期高齢者医療保険料の引き下げなどの負担軽減、小中学校全学年での35人学級の実施、学校給食の無償化、子ども医療費の高校生までの無料化などの子育て支援、75歳以上の低所得者の医療費窓口負担の無料化、特別養護老人ホームの待機者ゼロなど高齢者福祉の充実、中小企業振興基本条例の制定と中小業者支援強化などを新年度予算に必ず盛り込むよう求めるものです。

【重点要望】

  1. 新型コロナや新たな感染症に備え対策を抜本的に強化すること。3回目以降のワクチン接種を安全確実に実施すること。
     感染拡大を抑え込むために、小中学校、保育園、幼稚園、高齢者・障がい者施設、職場、家庭などでの自主検査を大規模かつ無料で実施すること。感染者が出た場合、クラス全員、施設全体など広く検査を実施すること。「いつでも、だれでも、無料で」検査が受けられるよう、薬局等での検査キットの配布を行うこと。国に対し、検査費用の全額負担を求めること。
  2. 保健所の体制強化として、この間増員した人数を定員化し、常勤の保健師や看護師を抜本的に増やすこと。
     墨田区のように医師会との日常的な連携を強化して、区独自の臨時のコロナ病床の確保と往診・訪問看護体制を整備すること。医療機関への減収補てんを国や都に求めるとともに、区として医療機関や従事者への支援を行うこと。
     医療、介護、障がい者福祉、保育など、ケア労働を担う働き手の処遇改善を国に求めるとともに、区としても処遇改善にとりくむこと。
     国に対して、病床削減推進法の廃止と436の公的病院の病床削減、廃止計画を撤回するよう求めること。
     東京都に対し、感染症対策への行政の責任を後退させる都立広尾病院をはじめ都立・公社病院の地方独立行政法人化を中止するよう求めること。広尾病院の建替えでは、病床削減とPFI方式による整備をやめ、区民の医療要望にこたえる医療提供体制を確立するよう求めること。
  3. 新型コロナ感染拡大で落ち込んだ経済を立て直し、中小業者や低所得者を支援するため、国に対し、ただちに消費税を5%に引き下げ、その財源は、富裕層への課税強化、大企業、大金持ち優遇税制をただすとともに、軍事費や無駄な公共事業にメスを入れて確保するよう求めること。
     コロナで減収した中小業者、個人事業主、フリーランスに対する区独自の支援を行うこと。国に対して、減収した家計への給付金や持続化給付金・家賃支援給付金の再支給、継続支給を求めること。
     低所得者対策として、住民税非課税者への区独自の給付金を支給すること。国に対して、住居確保給付金、生活福祉資金特別貸付の延長・拡大、給付への切り替えを求めること。
  4. 中小業者への支援と一体に全国一律で最低賃金1500円への引き上げ、派遣労働は臨時的・一時的なものに限るとともに、正規雇用と非正規との均等待遇の法制化などを国に求めること。
     区として区内企業への賃金の底上げを要請するとともに、委託業者や指定管理、区発注工事の労働者の賃金について労働者への聴き取り調査を実施すること。
  5. お金の心配なく学び、子育てができるよう、義務教育無償の原則に基づいて学校給食の無償と大学など高等教育の無償化、入学金制度の廃止を国に求めること。
     区として、学校給食を無償化すること。就学援助については、区独自で生活保護基準の1.5倍に基準額を引き上げ、PTA活動費についても給付すること。新入学学用品費の支給は、準要保護の支給額を国の生保基準と同額に増額すること。
     渋谷区の奨学資金貸付制度に給付制を導入するとともに、収入が少なく返済が困難な場合は返済免除にすること。
  6. コロナ下の子どもを支えるために重要な、小中学校全学年での35人学級について、2022年度から区として実現するとともに、国や都に対して求めること。さらに20人前後となるよう少人数学級を進め、そのために教職員の緊急増員を行うよう国に求めること。
     子どもに寄り添える教育の保障と教師の多忙化を解消するために、東京都に対して教員の削減や変形労働時間の導入はやめ、教員の人数を抜本的に増やし、持ちコマ数を減らすよう求めること。
     子どもがいじめをなくすために主体的な行動をとることができるよう小中学校での人権教育を重視し、いじめを発見した場合、学校と保護者が緊密に連絡を取り合って、一体となって解決できるようとりくみを進めると同時に、渋谷区いじめ対策推進条例は、専門家や関係者、区民が十分議論し、意見を反映して改正すること。
  7. 保育の必要なすべての子どもに認可基準の保育を保障するため、区立保育園の計画的整備を軸にして、認可保育園の待機児童ゼロを早期に実現すること。同時に、認可保育園の2歳児以上の面積基準と4歳児以上の保育士配置基準を引き上げるよう国に求めるとともに、区としても改善すること。
     国、都に対して用地取得費の補助を求め、公有地を積極的に活用するとともに、待機児の多い地域では民有地の取得を進めること。
     私立保育園の職員の賃金引き上げのために区独自の助成を実施すること。また、認可外保育施設などに、全員有資格の職員を配置するため運営費を増額すること。
     認証保育所などに、定数未充足加算を実施すること。
     児童手当の拡充を国に求めるとともに、区として子ども医療費無料制度を、18歳まで拡大すること。
  8. 高すぎる国保料を協会けんぽ並みにするため、国の負担割合を引き上げ、都にも負担金の増額を求めること。また、区としても一般会計からの繰入れを増額して保険料を引き下げること。
     新型コロナウイルス感染症により、コロナ前との比較で収入の回復しない事業者に対しては来年度も保険料の減免を継続し、休業した場合の傷病手当金は、事業主も対象にするよう国に求めるとともに、区独自にも実施すること。
     国に対して均等割制度の廃止を求めるとともに、区として子どもの均等割を無料にし、低所得者に対する申請減免の基準を生活保護基準の1.15倍から引き上げること。保険料の徴収にあたっては、生活を破壊する強引な取り立てはやめること。
  9. 気候危機打開へ、2030年までの温室効果ガス排出削減目標を50~60%に引き上げるとともに石炭火力発電と原発からの撤退、自然再生エネルギーへの抜本的切り替えと省エネルギーをセットで進めるよう、国に求めること。
     区として、2050年ゼロカーボン宣言を行い、2027年目標を大幅に引き上げ、公共施設、公共事業、区の業務でのCO2削減目標を決め具体化すること。区内企業とのCO2削減協定の締結や省エネ投資への支援を行うこと。住民や地元企業に対して太陽光発電設備や省エネ機器材設置購入助成を実施するとともに、再生可能エネルギーによる電力利用、税金の優遇、補助金の申請など、専門的アドバイスを行う総合支援窓口を設置すること。
  10. ジェンダー平等、多様性と個人の尊厳を大切にするために、男女の差別禁止、同一価値労働同一賃金の原則、ハラスメント禁止などを明記した法律の整備、選択的夫婦別姓、LGBTQなど平等法の制定、同性婚を認める民法改正、痴漢などの性暴力の根絶などを国に求めること。
     区として、2030年までに区の幹部職員や審議会など政策決定に関わる構成を男女半々の目標を掲げ、計画的に進めるとともに、男性職員の育児休暇取得を奨励すること。すべての差別をなくす立場で、区民と区内事業者への啓発事業を強化すること。また、LGBTQと女性に対する相談員は専門性を持つ正規職員を配置し、相談事業の拡充をはかること。
     リプロダクティブ・ライツ/ヘルスの視点に立って、学校などでの、子どもの年齢・発達に即した科学的「包括的性教育」を導入するとともに、生理に関する知識や理解の促進、生理用品を学校や公共施設のトイレに設置して無償で配布すること。
  11. 憲法9条改憲に反対し、辺野古新基地建設中止、違憲の安保法制廃止、核兵器禁止条約への署名・批准とともに、憲法9条を生かした対話による平和外交を進めるよう国に求めること。
     区として、非核平和都市宣言を行い、小中学生を広島、長崎に平和大使として派遣するとともに、原爆記念日に庁舎1階と15階で原爆写真展を開催するなど、平和教育と核兵器廃絶へのとりくみを推進すること。
     墜落事故を繰り返しているCV-22オスプレイの横田基地への配備撤回と代々木上空を低空飛行する米軍ヘリの運航中止を米国に求めるよう国に求めること。
  12. 渋谷区議会は、「羽田新ルートの運用停止を国に求める意見書」を国に提出した。区としても、渋谷区上空を低空で飛行し、騒音や落下物、墜落など、区民のいのちと環境を危険にさらす羽田空港の新飛行ルートの運用中止を求めること。
  13. 今年8月から負担増となった低所得の介護施設入所者やショートスティ利用者の負担軽減を復活するよう国に求めるとともに、区として負担増となった利用者への支援を行うこと。介護保険料の区独自の減額制度は、収入基準額の引き上げと預貯金額の制限を撤廃し、拡充すること。介護保険サービス等利用者負担額助成は住民税非課税者にまで拡大するとともに、預貯金額の制限を撤廃すること。
  14. 利用者と介護事業者・従事者に犠牲を強いる総合事業の緩和サービスAはやめて、国基準の介護報酬にすること。区型介護サービスは、介護区分限度額による制限をやめること。また、単価を引き下げた高齢者配食サービスなど、切り捨てた高齢者福祉施策を復活させること。
     地域包括ケアのかなめである地域包括支援センターの体制を強化すること。また、専門職による高齢者だけの世帯の見守り活動を実施すること。
  15. 特別養護老人ホームとグループホームの待機者ゼロをめざし、国有地、都有地を活用して増設すること。
     幡ケ谷社教館隣の都営住宅跡地、本町1丁目警察寮跡地、美竹分庁舎跡地の活用やケアコミニティ原宿の丘の大規模改修での特養整備とともに、取得計画を中止している代々木2丁目の国有地の活用を追求すること。
  16. 75歳以上の高齢者の医療費窓口負担の2割への引き上げの中止を国に求めるとともに、区として住民税非課税世帯の医療費を無料にすること。また、後期高齢者医療保険料の低所得者の軽減特例を復活するよう国に求めること。
  17. 自然災害が多発する中で、地域防災計画を、いのちを守ることを最優先にした予防重視の対策にするよう、抜本的に見直すこと。
     震災対策では震度7、水害では時間雨量75mmなど、災害の想定を引き上げ、被害を最小限に食い止める計画にすること。
     木造住宅の耐震補強工事費助成制度の委任払いや補助額の引き上げ、既存不適格や店舗併用の住宅にも助成対象を拡大すること。分譲マンション等の耐震化をすすめるため、補助率を引き上げること。
     また、耐火改修助成金は、今年度から東京都が予算措置している。区としても耐火改修助成制度を創設すること。
     中小事業者に対する備蓄品の購入費助成制度を創設すること。
  18. 避難所運営については、感染症対策を考慮し、一人当たりの面積を国際基準の3.5㎡に見直し、区施設を活用するとともにホテルや旅館、寺社なども活用して収容人数を拡大すること。また、在宅避難した被災者に対しても、必要な情報提供や食料などの支援をすること。政府の「避難所の生活環境の整備等について」の「通知」にもとづいて、適温食の提供やプライバシーの確保などが実施できるよう抜本的に見直すこと。また、路上生活者を排除しないこと。
  19. 福祉避難所については、区の責任で地域ごとに整備するとともに、避難計画などを具体化した高齢者、障がい者の災害時ケアプランを早急に作成するための専任職員を配置するなど、災害時要配慮者対策をさらに進めること。耐震補強の必要な民間福祉施設に対して、区の責任で早急に耐震補強工事を行い、備蓄品の配備や情報伝達手段を確保すること。
  20. 学校施設長寿命化計画については、コロナ禍での経験を生かして子どものいのちと学びを保障するよう、子どもや保護者、学校関係者、地域住民の声を丁寧に聞き取り、反映すること。教育環境を悪化させる統廃合や公共施設との共用を前提とする計画は改めること。PPPやPFI手法の採用はやめること。
     予算に格差をつける特色ある学校づくりとともに学校間に競争と格差を持ち込む中学校の学校選択制はやめること。
     放課後の子どもの生活の場を保障するために、保育を必要とする児童に対して学童保育を実施すること。
  21. 生活保護は、憲法25条の生存権を、すべての国民に保障する最後のセーフティネットである。生存権を守るため、引き下げた生活保護基準を元に戻すとともに、高齢者加算を復活するよう国に求めること。
     保護行政は、区民の生存権を保障する立場を貫くことが求められており、区の夏冬の見舞金を復活するとともに、住宅扶助の特例基準を適用すること。
     夏季の猛暑対策として、低所得者のクーラー設置費と電気代への助成を行うこと。
     福祉事務所は、すべての区民に最低生活を保障する行政の基本的役割を担う部署であり、本庁舎内に整備すること。
  22. 国に対して、障がい者が生活するために必要なサービスは原則無償にするとともに、重度障がい者が就労するために必要な支援についても自立支援給付の対象とするよう求めること。
     障がい者の就労支援施設に対する報酬単価の引下げを元に戻すよう国に求めるとともに、区内すべての民間施設の運営の安定化が図れるよう助成すること。
     区として、グループホーム・ケアホームを増設すること。
     削減した福祉タクシー券の助成額を元に戻すこと。また、常時車椅子利用者が外出時にいつでも介護タクシーを利用できるよう契約方法を検討すること。
     移動支援については、不足しているガイドヘルパーを確保するために、区独自の単価の上乗せを実施すること。
     障害者差別禁止法に基づき、福祉タクシー券の交付など、在宅6事業を精神障がい者も利用できるようにすること。
  23. 「住宅は福祉」と位置づけ、区営住宅や高齢者住宅を増設するとともに、東京都に対し、都営住宅の新規建設を再開するよう求めること。
     若者向けの家賃補助制度を復活すること。また、定住対策家賃補助を復活し、福祉型家賃補助の限度額を3万円に戻すとともに、更新料補助を復活すること。都営住宅から移管された住宅については、東京都独自の家賃減免を引き継ぐ軽減策を実施すること。
  24. 小規模企業振興基本法に基づき、地域経済を支える商店街、中小企業への支援を抜本的に強めるため、中小企業振興基本条例を制定すること。
     商店街の街路灯電気代は全額補助するとともに、商店街が行う買い物難民支援事業に助成すること。
     住宅簡易改修支援制度(住宅リフォーム助成制度)の拡充を図るとともに予算を増額すること。公契約条例の対象となる工事契約額を5000万円以上に拡大すること。?
  25. 渋谷駅周辺整備事業として、駅街区北側自由通路や桜丘口再開発、南口北側自由通路などに166億円もの多額の税金投入が進められている。東急グループをはじめ、大企業のための渋谷駅周辺再開発への税金投入はやめること。
     美竹第二庁舎跡地と美竹公園を東京都が主導するステップアッププロジェクトの用地として、民間企業の開発事業に差し出すことはやめること。
     区民の憩いの場である都市公園を、営利企業に儲けさせる指定管理やパークPFI手法による整備はやめること。
  26. 人権侵害を拡大するデジタル改革関連法を廃止し、EUのように個人情報保護を義務付ける法律を制定するとともに、国民へのマイナンバーカードの押し付けをやめるよう国に求めること。マイナンバー制度については、個人情報の漏えいが拡大しており、情報漏えいを防ぐ完全なセキュリティは不可能である。預金口座や健康保険証、運転免許証などと連動させることをやめ、大企業に国民のプライバシーを提供するスマートシティ実行計画の中止を政府に求めるとともに、区として活用の拡大をしないこと。
  27. 産官学民連携で、公共財産やサービスを営利企業の儲けのために活用させる渋谷未来デザインへの税金投入や職員の派遣を中止すること。また、グローバル企業のためのスタートアップ・エコシステムに、職員や税金を使うことはやめること。
  28. 伊豆・河津町の第二保養所には、取得からの7年間で15億円以上の巨費が投入されてきた。運営・維持費に毎年約1億円以上もかかる上、今後の設備の改修や大規模修繕費用などで多額の税金を投入することは必至である。区民から「遠くて、交通費も高い」「税金の浪費だ」という批判もだされており、廃止すること。

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