2026年第2回定例会 一般質問 五十嵐 千代子 6/5
私は日本共産党渋谷区議団として区長に質問します。
1 教育費の保護者負担軽減について
(1)私立・国立等に通う児童・生徒の学校給食費無償化について
憲法26条2項は、「義務教育はこれを無償とする」と定めています。東京から始まった学校給食費の無償化が全国に広がり今年度からは国が公立小学校の給食費負担軽減を開始しました。さらに東京都は今年度から国・私立等の小中学校に通う児童生徒に対する給食費補助を実施する区に対して、半額負担をします。すでに新宿、杉並、中野、文京区、西東京市、青梅市が実施していましたが今年度から千代田区も支給します。
渋谷区でも約3億4000万円で実現できるけやき教室やフリースクール、私立、国立等に通う子どもたちの学校給食費補助を実施すべきです。区長に伺います。
(2)区立学校の児童・生徒への学用品、中学生の標準服、修学旅行費等の無償化について
教育費負担を軽減してほしい、との保護者の願いを実現するために、昨年6/12
参議院文教科学委員会で吉良よし子参議院議員が「教材費の保護者負担ゼロを目指すべき」と質問しました。これを受けて文科省は6/25「物価高の影響を受ける家計の負担軽減が一層重要になっている。保護者等の経済的負担を軽減するため先行事例を参考に負担軽減の取り組みを積極的に検討」してほしい旨通知しました。
すでに葛飾区・足立区・品川区が実施し、中野区も今年度4億4000万円の予算で、教材費・移動教室費・修学旅行費を無償化しました。
品川区長は、教育費の負担を家庭にのみ求めるのではなく、未来を担う子どもの教育費は社会で担うとして、今年度までに学用品・副教材費、制服代・修学旅行費を無償化し、さらに18歳までの区立のプールや体育館の利用料も無償にしました。
当区でも学用品・副教材費、修学旅行費、制服代を無償にすべきです。わが党の試算では、必要経費は約3億3500万円です。18歳未満の子どもたちのプール・体育施設等の利用料も品川区のように無料にすべきです。当区は今年度も56億円の特別区税の増収を見込んでいます。子どものために使うべきです。区長に伺います。
(3)就学援助認定の所得基準の引き上げについて
渋谷区の就学援助認定の所得基準は、物価高騰で区民のくらしが一層困難になっているにもかかわらず、生活保護の1.2倍のままです。この間杉並区は1.3倍、世田谷区が1.4倍、今年から豊島区も1.4倍に引き上げ各支給額も引き上げています。
渋谷区もかつては、生活保護基準の1.5倍まで引き上げていた時期があります。困窮世帯を救済するために、所得基準を1.5倍に引き上げるべきです。区長に伺います。
(4) 給付制奨学金制度の創設について
①家庭の経済的理由で大学進学をあきらめる人が増えています。また、現在学生の3人に1人が奨学金を利用しています。
日本は2012年に国際人権規約を批准し、「高校教育と大学教育を段階的に無償化する」ことを掲げました。しかし、国の教育予算はOECD平均額の54%しかありません。実際区内の高校生が医学部の進学を希望していましたが、経済的理由で学部を変更したと聞きました。日本共産党は国の予算を抜本的に引き上げ、大学授業料を半額にし、入学金を廃止することを提案しています。
家庭の経済的理由で子どもが進路をあきらめざるを得ない事態を区長はどのように認識しているのか伺います。
②すでに足立区、千代田区、品川区、港区は給付制奨学金制度を実施しています。区長は一昨年区民から給付制奨学金にと、2億円の寄付がありながら渋谷区には給付制奨学金制度がないから、学校の建て替えに使うと答弁しました。寄付者の遺志を尊重して基金を創設し、給付制奨学金を直ちに実施すべきです。区長に伺います。
(5)中学校部活動の地域移行と新たな保護者負担について
①部活動は、子どもたちの文化やスポーツの権利を保障するとともに、自発的・自治的な活動で、思春期の人間形成を豊かにする教育的意義があります。しかし国は、中学校部活動の固有の指導者を配置せず教員に頼って活動時間を大幅に増やしたため、教員の負担が限界を超え問題となりました。
スポーツ庁は土日の部活動を地域移行する方針を出しましたが、予算措置も指導体制の保障もなく、関係者からは民営化による部活動の有料化・自己負担増大の懸念が出されていました。
渋谷区は令和9年度からスポーツ部、10年度から文化部を地域移行する予定です。パブリックコメントには、区民から「子どもの自立・冒険の場として再定義して、子どもたちの意見を踏まえながら目指す方向性や改革のメッセージを発信してほしい」、「学校運営のときには、学校と密な話し合いができたが、何か問題や意見があった場合、保護者の意見を伝える環境を整えてほしい」等貴重な意見がよせられました。
地域移行になっても体罰・暴言などのない指導と、こどもの自発性を大切にし、悩みに寄り添うなどの教育的側面を可能にする体制づくりが不可欠です。しかし、実態は体制をスポーツ協会(ユナイテッド)が担うことは決まっていますが、パブリックコメントや保護者等からの意見や不安にどうこたえていくのか、十分とは言えません。子どもに寄り添い保護者が安心して任せられる制度をどうつくるのか区長に伺います。
②今後子どもたちの意見を重視するとともに保護者・教職員と区民全体の意見を聞く場を設け、合意を得るべきです。区長に伺います。
③渋谷区は保護者負担について、これまで年間5000円程度であった部活動費を、年間24000円~36000円、現在の4.8倍から6倍に引き上げることを提案しています。
文教委員会の質疑の中で区は、経済的困難な家庭には、支援をすると答弁していますが、委員からは公教育としてどうなのか、これまでの年間5000円程度に見直すべき、などの意見が出されました。
家庭の経済的格差が子どもたちの体験格差としてすでに表れている中、学校で行われる部活動まで多くの子どもたちが参加できない状態を作り出すことは認められません。
また、国と東京都に公的支援制度を作るよう求めるとともに、子どもと保護者に指導体制や費用負担についてアンケートをとるなど意見を聞き、見直すべきです。家庭に多額の負担を強いるやり方は撤回すべきです。区長に伺います。
2 幡ヶ谷社会教育館について
(1)幡ヶ谷社会教育館の存続について
昨年12月渋谷区は区議会にも十分な説明もせず、区民の意見も聞かず突然幡ヶ谷社会教育館の廃止条例を提案し、建て替え後にはコミュニティセンターに統一しようとしていますが、コミュニティ施設にすることは認められません。
幡ヶ谷社会教育館については6月末の閉館が示されていますが、建て替え中の代替施設の申し込みをしても「すでに空きがなく利用できない」という声が音楽室や体育施設を利用していた団体から出されています。また参加者が幡ヶ谷社会教育館近くの人が多く上原社会教育館など遠くの施設まで行くのが難しい、との声も出されています。
本町の仮設施設が利用できるのが来年の秋以降の予定と聞きました。廃止条例を撤回し、現在の社会教育館に空調設備をレンタルするなど利用者の活動の継続を保障すべきです。区長に伺います。
(2)建て替え後も無料で利用できる教育施設の存続を
区長は、第一回定例会で「新施設は生涯学習・文化活動を継承し、名称・条例上の位置づけは新しい施設に適した条例になるよう検討する」と答弁しましたが、誰でも公平に無料で利用できる教育施設として位置付け、生涯教育の拠点である社会教育館を存続すべきです。区長に伺います。
3 民泊について
(1)駆け込み民泊ついて
渋谷区では新しい条例が施行される7月前に認可を取ろうと区内のあちこちで老朽アパートや建売住宅の空き屋や、空き地が次々と民泊や旅館に代わっています。
住民からは、「深夜や早朝に間違えて呼び鈴を鳴らされてたまらない」、「部屋で煙草を吸えないので道路に出てきて吸うため、家の前に大量の吸い殻が捨ててある」また、「隣の空き地の工事が突然始まり民泊になることが分かったが何の説明もない」など多くの人たちから苦情が寄せられています。
区内で新たに民泊と旅館の計画は直近でどれくらい届けが出されているのか、またすでに営業している件数はどれだけになっているのか伺います。
(2)既存民泊を含めた規制強化等について
豊島区は区民からの苦情が激増したため、昨年3月に条例改正を行い、職員体制も4人から6人に増員し、12月から既存施設も含め規制を強化しました。新宿区に続いて、2か月ごとに提出する報告を怠った事業者に対し、業務改善命令を出しても従わなかった15事業者23施設に1年間の停止命令を出しました。
また江東区は、既存施設に対して連絡先の掲示や管理状況の確認・記録保存義務を課すことを定めました。
渋谷区も、職員を増員するとともに、区民が速やかに相談できる民泊コールセンターを設置し、豊島区や江東区のように既存施設も含めた規制強化をすべきです。その為に住民や学識経験者を含む「住宅宿泊事業にかかわる条例改正等検討会」を設置すべきです。区長に伺います。
4 公共施設女性トイレの生理用品設置について
昨年の実証実験の結果は、利用者から好評だったと報告がありました。区民の皆さんからは、今年度当初から全施設に設置を期待する声がたくさん寄せられました。しかし、現在も区役所の2・3階の東側トイレでスマホのライン登録するやり方の実証実験が行われていますが、なぜ昨年の実証実験を踏まえて直ちに生理用品を設置しないのでしょうか?学校と公共施設の女性トイレに設置はいつから実施するのか直ちに実施すべきです。区長に伺います。