●議案第49号 令和8年度渋谷区一般会計補正予算(第2号) 2026.9.29
私は、日本共産党区議団を代表して、令和8年度渋谷区一般会計補正予算(第2号)に反対の討論を行います。
本補正予算は総額85億2578万7千円です。そのうち総合施設整備費2796万2千円、美化推進事業費5億387万6千円、住宅管理運営費6261万円、住宅整備事業3989万3千円及び国庫支出金返還金、都支出金返還金については賛成です。
私が本補正予算に反対する第一の理由は、物価高騰に苦しむ区民や中小業者に対する支援はなく、昨年度繰越金のうち77億円・補正予算総額の9割は財政調整基金への積み増しであり、くらしと営業を守る区政の役割を果たしていないからです。
9月の物価高騰は4923品目にのぼり、昨年同月比3.4倍に達します。7月の企業倒産件数は1028件・前年同月比7%増で8割は中小業者、9割が「従業員10人未満」で、倒産原因の最多は「人手不足」です。区民からは、「物価はどんどん高くなるのに、手取りは増えず生活が苦しい」、「年金は増えず、買い物を減らしている」、「材料が入らず仕事が受けられない。このままでは廃業しかない」、「賃上げできず、人手不足で赤字が拡大」など、切実な声が寄せられています。
区民や中小業者の困難が拡大している今こそ、くらしや営業を守ることが区政の最も重要な役割です。ところが、この補正予算第2号には、くらしや営業への支援は全くなく、区政の役割を果たさないことは大問題です。
昨年度の繰越金153億円のうち77億円を財政調整基金に積み増すことで総額は803億円となります。自治法や地財法によって剰余金の半額を基金に積み増すとのことですが、残りの54億円の保留財源や昨年度までの財政調整基金を活用することも可能なのに、区独自の物価高騰対策を行わないことは区政の役割放棄です。
実際、品川区は、区内全世帯を対象に4000円の電気ガス料金緊急支援する事業を実施していますが12億2500万円余です。日野市の中小業者賃上げ支援事業の予算は2億2千万円、豊島区の中小企業賃上げ支援は、1人5万円最大50万円で、4億1120万円です。
日本共産党区議団が提案している低所得者への給付金は4億円余、赤字の中小企業への助成や中小企業への賃上げ支援は6億円余でできます。
区民の税金である決算剰余金を積み増すだけで、区民や中小業者支援に背を向ける補正予算は認められません。
反対理由の第2は、54億円もの血税を使って河津保養所を建替えるための設計委託費6723万円を計上することは税金の無駄遣いであり認められないからです。
河津保養所は、取得の経過も不明朗で老朽化したホテルを買い取ることや、「遠くて不便、交通費も高い」との批判がある施設に毎年1億円以上の運営費や改修費を支出しており、その総額は26億円に達します。日本共産党区議団は取得に反対し、一貫してこの保養所は廃止し、旅行クーポン券に切り替えるよう求めてきました。総務委員会の討論のなかで、取得に賛成した会派からも、瑕疵ある物件の取得だったが、今回の建て替えでこの瑕疵が解消されるとの趣旨の討論が行われましたが、瑕疵ある物件の取得自体が大問題であり、さらに建て替えのために巨額の税金を投入するなど、税金の無駄遣いであり到底認められません。
また、建替えによって定員は64人が110人になり小学校の移動教室が受け入れられるとの説明がありましたが、年間数回しかない移動教室のために巨額の税金を投入することは区民の理解を得られません。さらに定員が拡大することで、区から支出する運営費(指定管理料)も増額することが見込まれ、更なるムダ遣いの拡大につながることも懸念されます。
物価高騰に苦しむ支援には背を向けながら、河津保養所への巨額の税金投入をしようとする補正予算は許されません。
債務負担行為で、玉川上水旧水路緑道等の指定管理が含まれていますが、住民の声が届きにくく、民間事業者の儲けのための指定管理はやめて、区が直接管理運営すべきです。
以上、補正予算第2号に反対の討論とします。